今なぜ「角栄ブーム」? 人間的な幅、高度成長と分配、戦後民主主義の擁護、庶民への温かい目…現政権の反動か 今太閤、庶民宰相と持ち上げられて登場し、巨悪、金権政治家とたたかれて失脚した田中角栄元首相(1918〜93年)。その毀誉褒貶(きよほうへん)の激しさは、歴代首相の中でも突出している。そんな田中氏の関連本が、没後20年余して次々と出版されている。なぜ今、「角栄」なのか。【石塚孝志】 「3年前に出した『田中角栄秘録』が昨年12月だけで2000冊売れました。今年は6月までに角さんの本を3冊出しますよ」と話すのは、田中氏に関する本を10冊以上出しているノンフィクション作家の大下英治さんだ。「若い人たちが読んでくれています。最近は頭は良いけど臭いのない蒸留水みたいな政治家が多い。角さんは金権体質や女性問題など批判すべきところも多いが、情やぬくもり、パワーがあった。日本に危機や停滞が起きた時、彼な
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