中国・武漢に端を発した新型コロナウイルスの感染は地球全体に拡大し、今や感染者・死者の数は米国が最も多い。その一方で、州別のデータを見ると、地域間で状況に大きな差があり、「米国」では一括りにできない実態も浮かび上がる。 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)のデータベース(2020年4月19日時点)によると、人口10万人当たり感染者数ではニューヨーク州が1248人で最多。これに対し、カリフォルニア州は78人。同死者数でも前者が71人で最多だが、後者は3人である。この「カリフォルニアの謎(California conundrum)」と呼ばれる現象について、4月14日付のNYTが興味深い解説を行っている。 人口10万人当たり感染者数・死者数(州別・ワシントンDC含む) (出所)ニューヨーク・タイムズ・データベース(2020年4月19日時点) カリフォルニア州は全米50州中、最大の人口(=約3950