ブックマーク / reki.hatenablog.com (5)

  • 「反穀物の人類史」書評 - やっぱ国家ってロクなもんじゃねえな - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    世界史を見る視点が大きく変わる壮大な文明論 「反穀物の人類史――国家誕生のディープヒストリー」ジェームズ・C・スコット著(みすず書房)を読みました。 紀元前4000年から紀元前2000年の時期に、我々の祖先が作り上げた「国家」という仕組みがどのように成立したか、その中で穀物がどのような役割を果たしたかを、考古学・人類学のファクトを元にし壮大で大胆な仮説が提示されています。 その中で国家が民を支配していく中で、税が課され、兵役や労役が課され、疫病が流行り、ロクなもんはえず、人間が自分たちをどんどん不幸な方向に追い込んでいく様が描かれます。 賛否はあると思いますが、「何だ、やっぱ国家ってロクなもんじゃねえな」という感想を持つ人もいるかもしれません。 1. なぜ国家は生まれたのか 書の筆者ジェームズ・C・スコットはイェール大学の人類学者・政治学者。東南アジアをフィールドとし、地主や国家の権力

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  • ビアフラ戦争史(後編)- 国際社会の介入と内戦の泥沼化 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    ナイジェリア軍 vs ビアフラ軍の一進一退の攻防 前編では、北部ハウサ・フラニ人と東部イボ人の民族的対立やナイジェリア軍人たちの対立が加速した結果、とうとう東部州が1967年5月にビアフラ共和国として独立するまでをまとめました。 前編をご覧になりたい方はこちらをどうぞ。 後編では、ナイジェリア軍のビアフラ侵攻から共和国の崩壊に至る約3年の戦争をまとめていきます。 1. 開戦・連邦軍の攻勢とビアフラ軍の反撃 連邦軍の攻勢 ビアフラ共和国建国宣言から2ヶ月後の1967年7月6日、北東部の町オゴジャに連邦軍が攻撃を開始。ビアフラ戦争が勃発しました。 翌日、北部の町ヌスカに連邦軍の主力6,000が正面攻撃を開始し、ビアフラ軍も3,000の兵力で守備に当たっていましたが難なく突破され、ヌスカの町が陥落します。 次いで7月25日、連邦軍はビアフラ共和国の「心臓部」であるボニー港の攻略にかかります。ボニ

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  • 歴史的な価格下落をした6の通貨 - ハイパーインフレはなぜ起こったのか - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    お金とは何なのか、を考えざるを得ないハイパーインフレの世界 2007年から2009年にかけてジンバブエ・ドルが狂ったようなインフレを起こし、最後は100兆ジンバブエ・ドルまで発行されたのは記憶に新しいと思います。 この件は結構ネタ的に語られることが多かったですが、実際銀行に預金をしていたであろう庶民はたまったもんじゃありません。預金にあった1000万円が、ある日1円まで値下がりしてたみたいな話ですからね。庶民もバカじゃないので、金やドルに変えて持っておくとかそれなりの自衛策はやるんでしょうが、経済や市場は大ダメージを受け庶民生活にも影響があるのは必然でしょう。 今回はかつてハイパーインフレを起こした6の通貨から、どのようなタイミングで起こるものかを学んでいきたいと思います。 1. ハンガリー・ペンゲー(1945-1946) 国民生活の保証のために大量に紙幣を刷ったことで発生 史上起こったハ

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    mozukuyummy
    mozukuyummy 2019/01/15
    年率何パーセントとか言うのではなく、何日で物価が倍になるかの、doubling timeを書いてくれた方がわかりやすいと思う
  • 史上最も多くの人が犠牲になった建物崩壊事故TOP10 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    Photo by 최광모 人工構造物の崩壊に伴う大惨事のランキング 毎年どこかの国で、大規模な建物崩壊事故が発生しています。 老朽化やメンテナンス不足、設計の問題、耐久容量を超えたなど、崩壊理由は様々ですが、数十人の犠牲者が出れば大惨事と言っていいと思います。 ところが歴史上は数百人・数千人・数万人規模の建物崩壊事故も起こっています。責任者を大量殺人の罪で逮捕すべきレベルなのですが、いったいどのようなきっかけで起こったのかを見ていきたいと思います。 なお、今回は爆破テロなど「誰かが意図的に壊そうとして崩壊した」事件は含まず、人為的ミスで崩壊した事故のみのランキングとなっています。 ※修正(2018/11/1 13:00)永代橋崩落事故の犠牲者の方が多いという指摘に基づき記事を修正しました 10位:マルパッセダム決壊事件 1959年(フランス) Photo by Eolefr 土地の基礎調査

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  • 【古代インド】ヒンドゥー教はどのように成立したか - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    馴染みがあるようでないヒンドゥー教について学ぼう 我々に馴染みが深い仏教の教えは、その大部分が古代インドの思想がバックボーンにあります。 輪廻転生とか諸行無常とか縁起とか、すべてインド人の発明です。 しかし、いまインドの宗教のマジョリティであるヒンドゥー教は、シヴァ神とかパールヴァティとかガネーシャとか、我々とは全く異質の世界です。 今回は、古代インドの思想の発展とヒンドゥー教の成り立ちについて見ていきたいと思います。 1. ヴェーダの宗教の成立 紀元前1500年ごろ、北半球の寒冷化と大規模な乾燥化により、イラン北東部に住んでいたアーリア人がヒンズークシュ山脈を超えてインドに大移動しました。 インダス河流域には、衰退したものの健在のインダス文明が存在し、アーリア人はインダス文明の担い手であった先住民と戦って土地から追い出したり、支配に組み込んでいきます。 北インドの新たな支配者となったアー

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    mozukuyummy
    mozukuyummy 2018/07/10
    海外の美術館とか普通に歓喜天の像を置いてあったりして赤面する(笑)
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