2040年の大学のあり方を議論している中央教育審議会の部会が6月末、中間まとめを公表した。AI(人工知能)が進歩して社会に行き渡り、仕事でも生活でも外国人と密接な関係になっている――。そんな時代に活躍できる人材を送り出すため、有識者らが描いた未来の大学の姿とは。 中教審大学分科会に置かれた「将来構想部会」の中間まとめを総合すると、22年後の大学はこんな姿だ。 受験生が志望大学を選ぶ際、参考にするのは「偏差値」だけではない。学生の「満足度」や卒業後の進路をネット上で検索し、各大学を比べる。留年率や中退率も決断の重要な要素だ。 志望対象も縦割りの「学部」や「学科」ではなくなっている。その頃の大学は「学位プログラム」を導入。学生は取りたい学位を決め、大学が示したプログラム例を参考に文系・理系を問わず、多数の学部に散らばる講義を選んで学ぶようになっているためだ。 キャンパスに集う学生は20歳前後の