デルタ航空をはじめ米国の企業は、10月に入るとピンクに染めた商品を次々と発売し始めた。腕時計、デジタルカメラ、体重計、ヨガマット、掃除機にゴルフバッグ…と、あらゆるジャンルの商品がピンクで染まった。 日本の富士フイルムもピンクリボン活動に参加し、レンズ付きフィルムでピンクのデザインを採用した。中には意外な会社が意外な“ピンク商品”を発売している。米フォード・モーターは車でないが、中身がピンクの日焼け止めクリームを発売した。 「10月は、米国乳がん意識向上月間だ」 ジョージ・ブッシュ米大統領のこの発言をきっかけに、多くの米国企業が「ピンクリボン株式会社」に変貌した。表向きの理由は、乳がんの早期発見や早期診断、早期治療の重要性を訴えるシンボルのピンクリボン活動を支援すること。その一環として商品をピンクで彩った。 その商品が売れている。米国企業がピンクに魅せられるもう1つの理由が、ここにある。