ここに本の中の世界に夢を抱いた少年がいた。本の中では、少年と同じくらいの年齢の少年が冒険をし、様々な困難を乗り越えておりました。ある日その少年は自分も本の中の人たちのように誰も行ったことのない地へ行きたい、冒険をしてみたい、きっと楽しいに違いない、そう思うようになりました。 少年は冒険をするためにはどうしたらいいか、母親に尋ねました。 「そんなくだらないことを考えている暇があったら勉強しなさい」と母親に怒られました。 次に少年は父親に同じ質問をしました。 「この世界にはもう未開拓なところなんてないんだ。お父さんもそういうことを子供のころ考えたけど、やっぱり本の中は本の中なんだよ。冒険なんていうのは想像の中にしかないんだ」と父親に諭されました。少年は悲しくなりました。 あきらめられない少年は次の日、祖父に同じ質問をしました。 すると祖父は何も言わず、隣の部屋に行き、一枚のメモを持ってきました