ついに言った。これまで婚活を続けてきて何人かの女性と会ってきたが、告白をしたのは今回が初めてだった。それくらい、ゆうちゃんのことが気になっていたし、子供たちを含めて真剣に付き合いたいと思っていた。 言葉を発してからしばらく時が止まったように感じる。実際に流れていた時間は僅かなものであるはずなのに、とても長く感じられた。 「俺と付き合ってくれませんか?」 この言葉が脳内にこだまする。そしてそこには期待の返事を待つ自分がいるのみだ。ゆうちゃんは驚いた表情のような、この状況を予測していたかのような、どちらともとれる表情を浮かべていた。 少し考えるようなそぶりを見せたが、すぐに私の眼を見つめ返し、言葉を発した。 ・ ・ ・ 「少し考えさせてください。」 ・ ・ ・ 不安を払拭して期待のみに包まれていた私の脳内は、この言葉をすぐには受け入れられなかった。そして【期待】という二文字は、ガラガラと崩れ去