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ブックマーク / number.bunshun.jp (276)

  • 「他のベテラン選手はどうしている?」オシムが日本でずっと気になっていた“あの選手”とは(田村修一)

    イビチャ・オシムとは定期的に連絡を取り続けている。ここに掲載するのは、11月1日の電話による直近の会話である。 前編では中村憲剛の引退について語ったオシムだったが、話題は現在オーストリア(グラーツ)で2試合をおこなう日本代表への期待、そして自身の近況へと移っていった――。(#1から続く/全2回) ◆◆◆ オーストリア代表に見た「2つの成功」 オシム ここ(オーストリア・グラーツ)でどんな相手と試合をするのか教えてくれ。 ――メキシコとパナマです。 オシム スタジアムは? ――シュトルムのスタジアムだと思います。 オシム そうか。私も見に行ける。いい試合になるだろう。一緒に見れるといいが。 ――そうですね。 オシム 日がどのぐらい進歩したかを見ることができる。メキシコは優れたチームで、日の実力を測るには最適だ。技術的に優れたとてもシリアスなチームだ。 私は他のいくつかの試合にも期待してい

    「他のベテラン選手はどうしている?」オシムが日本でずっと気になっていた“あの選手”とは(田村修一)
  • 引退発表当日…オシムが語った“サッカー選手・中村憲剛”「できることなら撤回してほしい」(田村修一)

    イビチャ・オシムとは定期的に連絡を取り続けている。ここに掲載するのは、11月1日の電話による直近の会話である。 この日は、オシムが日本代表メンバーとしても信頼を置いていた中村憲剛選手が引退を発表した日。オシムが語った“プロサッカー選手・中村憲剛”とは――?(#2に続く/全2回) ◆◆◆ 中村憲剛の引退は「サッカーにとって大きな損失だ」 ――元気ですか? オシム ああ、元気だ。いったい何があったのか? ――中村憲剛が今季限りの引退を発表しました。 オシム 憲剛はまだプレーしていたのか。引退するなら彼のために何か別のスポーツを探してやるべきだ(笑)。日サッカーにとって大きな損失だ。彼自身にとってもサッカーにとっても残念なことだ。彼はピッチの上で常に的確なプレーを実践し、オーラを発揮し続けた。当に優れた選手でスターとしての人生を歩んだ。そうした選手が表舞台から去るのはとても残念だ。だが、人生

    引退発表当日…オシムが語った“サッカー選手・中村憲剛”「できることなら撤回してほしい」(田村修一)
  • DeNAを優勝に導くは石田健大か。頼れる投手の今季にかける決意。(石塚隆)

    6月19日に開幕が決まったプロ野球。野球ファンには待ちに待った日になりましたが……では、その間にチームはどのように変わったのでしょう? Number Web上でプロ野球コラムを綴る手練のスポーツジャーナリストたちが、開幕で注目して欲しい見どころをピックアップ! 今回は筒香嘉智ロスから力強く立ち上がってきた横浜DeNAベイスターズです。 「優勝したい」という選手は数多くいるが、「優勝しなきゃマズい」と危機感をもって語る選手はあまりいない。ましてや1998年以来20年以上リーグ優勝できていない横浜DeNAベイスターズの選手であればなおさらだ。 しかし、石田健大は真剣な表情で言うのだ。 「今年じゃないかなとは思っているんです。今シーズン獲れなかったら、逆にマズいと思うんですよ」 DeNAは2016年シーズンで3位になって以来、2018年を除き、Aクラスへ進出している。2017年には日シリーズを

    DeNAを優勝に導くは石田健大か。頼れる投手の今季にかける決意。(石塚隆)
  • DeNA今永昇太らが米国で得たヒント。「日本人はもっともっと丁寧に」(石塚隆)

    このオフ、日球界で話題になったシアトルにあるトレーニング施設「ドライブラインベースボール」。 最先端機器や加重ボールを用いたメソッドで多くの選手を進化させてきた実績があり、モーションキャプチャーを使った動作の詳細なデータをはじめボールの回転軸や回転量など高度なレベルで分析し、選手人に合ったトレーニングを提案している。 横浜DeNAベイスターズからは勝ち頭の今永昇太をはじめ濱口遥大、京山将弥、進藤拓也、中川虎大がシアトルへ渡りトレーニングを積んだが、果たしてなにを学んできたのだろうか。 そこで先発ローテとしてチームを支える濱口と今永に現地での話を聞いてみた。 濱口は、怪我をしないフォーム作りに。 2月13日の中日との練習試合に登板し、2回無失点と上々の滑り出しを見せた濱口。だが振り返れば昨シーズンは序盤戦で2完封するも、中盤以降は股関節痛に悩まされ満足なピッチングができぬままシーズンを終

    DeNA今永昇太らが米国で得たヒント。「日本人はもっともっと丁寧に」(石塚隆)
  • 研究熱心なバウアーとDeNAの親交。「とにかく野球を楽しんでください」(石塚隆)

    の野球文化、トレーニングに興味があったというバウアー。DeNAの二軍施設を視察しながら、選手たちとも交流した。 「いい施設だね。選手寮が併設されている練習場はアメリカにはないんだよ。とくに屋内練習場は素晴らしい。内野がすっぽりと収まる広さがあるから、天候に関係なくバリエーションの異なるトレーニングができるし、それに遠投もできる。なにより練習したいときにすぐ取り組めるのは選手にとってプラスだね」 12月4日、この8月から横浜DeNAベイスターズが運営している二軍施設「DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA」にシンシナティ・レッズのトレバー・バウアーが訪れた。室内練習場をはじめ、横浜スタジアムと同じレイアウトのグラウンド、最新機器がそろったトレーニングルーム、そして堂などバウアーは真新しい施設を興味津々の表情で見学した。またチームのエースである今永昇太や京山将弥、櫻井周斗らと

    研究熱心なバウアーとDeNAの親交。「とにかく野球を楽しんでください」(石塚隆)
  • 明治ラグビーに「隙ナシ、油断ナシ」。崩された“名作”と早稲田のメンタル。(生島淳)

    強い! 強すぎる! 25年ぶりの全勝対決となった早明戦(当時の監督は明治が北島忠治御大、早稲田が宿沢広朗氏)。 熱戦が期待され、たしかに前半は見ごたえがあった。スコアは明治が10-7とリード。記者席では「名作」誕生の気配が漂った。ところが……。 後半は明治が圧倒、アンストラクチャーからのスピードあるアタック、ラインアウトモールなど多彩な攻撃で4トライ。早稲田に反撃の隙すら与えなかった。 今季の明治を見ていると、「隙ナシ、油断ナシ」という言葉が浮かんでくる。 ワールドカップが終わって対抗戦が再開した11月は、ライバル校を次々と粉砕、慶応には40-3、帝京大には40-17。そして今回の早明戦では36-7。 まさに、明治無双といった趣である。 ひょっとして、史上最強? 昭和の時代、明治のキャラクターといえば、体も大きく才能にあふれてはいるけれど、憎たらしいほど強すぎるということはなかった。どこか

    明治ラグビーに「隙ナシ、油断ナシ」。崩された“名作”と早稲田のメンタル。(生島淳)
    msdy
    msdy 2019/12/05
  • 全英制覇・渋野日向子、笑顔の力。「見たことがない」米TVアナも驚愕。(舩越園子)

    全英女子オープン最終日。2位に2打差の単独首位で1番ティに立った渋野日向子は、それまでの3日間と同じように屈託のない笑顔でスタンドやロープ際のギャラリーに挨拶をした。そして、日人らしく一礼。それからセットアップに入っていった。 ティショットを打ち、フェアウエイ方向へ歩き出した渋野は、ロープ際から声援を送ってくれていたギャラリーの方へ視線を左右に動かしながら、小さく手を振り、にっこり微笑み、そうやって前方へと進んでいった。 そんな渋野の様子を見て、米TV中継局のアナウンサーは驚きの声を上げていた。 「最終日最終組でティオフする選手が1番ティであんなふうにスマイルを見せ、あんなふうに観衆に手を振って歩いていくなんて、これまで見たことがありません」 そして、その現象は18番まで続いていった。あるホールのグリーンを終えて次のホールのティグラウンドへ向かう途上では、ロープ際から差し出された「すべて

    全英制覇・渋野日向子、笑顔の力。「見たことがない」米TVアナも驚愕。(舩越園子)
    msdy
    msdy 2019/08/05
  • 清宮キラー、DeNAで2年目の覚醒。櫻井周斗を変えた大家コーチの一言。(石塚隆)

    2018年にドラフト5位で入団。高校で3番を打っていた打撃も注目されたが、投手として立場を確立しつつある。 過ぎてみれば時が経つのは早い――とはよく使われる常套句だが、そうは感じられない日々もある。弱冠20歳のサウスポーはプロになって過ごしたこの1年半を振り返り、実感を込めながら次のように語った。 「いや、だいぶ長いですね。いま過ごしている今日という1日もすごく長く感じますし、そういう意味では密度の高い時間を過ごしているんでしょうね。当、毎日毎日、勉強ですよ」 横浜DeNAベイスターズの櫻井周斗は2年目の今季、一軍デビューを飾った。初舞台は6月7日に横浜スタジアムで行われた西武ライオンズ戦。櫻井は、2-6のビハインドの9回表にマウンドに上がった。 一軍における初の対戦相手は昨年のパ・リーグ塁打王の山川穂高だった。 埼玉県所沢市出身の櫻井にとって西武は幼きときから馴染みのある球団であり、

    清宮キラー、DeNAで2年目の覚醒。櫻井周斗を変えた大家コーチの一言。(石塚隆)
  • オシムがコパで驚き、賞賛した選手は?「日本は適切な進化の過程にいる」(田村修一)

    コパ・アメリカの3試合にすべてフル出場したDF冨安健洋。「ボールを扱えるし空中戦も強い」とオシムも期待を寄せる。 イビチャ・オシムに日対エクアドル戦の話を聞いたのは、試合の翌々日だった。初戦のチリ戦は見たが、日が引き分けたウルグアイ戦は見ることができなかったオシムは、やはり引き分けに終わり準々決勝進出を逃したエクアドル戦を高く評価している。いったいオシムは、エクアドル戦に何を見たのか。コパ・アメリカでオシムが見出した日の真実とは何であったのか。オシムが語った。 16番は期待以上の優れた逸材だ。 ――元気ですか? 「ああ、君はどうだ?」 ――元気ですが、パリはすごく暑いです。 「この季節に雪は降らないからな(笑)。女子の試合(ワールドカップ・ラウンド16の日対オランダ戦。ちなみにオシムは日対イングランド戦はテレビで見ている)は見られなかったが、男子の試合(日対エクアドル戦)は見た

    オシムがコパで驚き、賞賛した選手は?「日本は適切な進化の過程にいる」(田村修一)
  • 「若い選手たちに還元したいね!」ハマの助っ人“チャモさん”のお話。(石塚隆)

    新戦力についつい目が行きがちな開幕直前のプロ野球界。でも、もしかすると……ブレイクの可能性を秘める無名選手が、息を吹き返すベテランが現れるかもしれない。そんな期待を込めて、各球団のダークホース的な選手たちを集めてみました! 今回は移籍5年目を迎える横浜DeNAベイスターズのホセ・ロペス選手です。 果たしてキーマンは誰なのか? 横浜DeNAベイスターズにあって、この問いは非常に難しい問題だ。 はっきり言ってDeNAは選手層が厚いわけではない。ご存知のように昨年はシーズンを通しケガ人が続出し、先発ローテーションも不確定ならば、スターティングメンバーもの目のように変わった。結果、3年ぶりのBクラスという成績で終わっている。 筒香嘉智や宮崎敏郎らに代わる選手はおらず、もちろん以前に比べれば選手層は厚みを増しているものの、主力の誰かが欠ければ、チーム力は一気に低下する。戦力補強がルーキー以外ほとん

    「若い選手たちに還元したいね!」ハマの助っ人“チャモさん”のお話。(石塚隆)
  • 偉大なるイチロー、現役最後の日。「野球を愛すること」を貫いた28年。(鷲田康)

    深夜23時56分。東京ドームホテルの地下に設えられた会見場に「背番号51」がやってきた。 「こんなにいるの? びっくりするわ!」 200人を超える報道陣が殺到した会見場を見回して、イチローはおどけた表情を見せた。そして次の瞬間、引き締まった表情でこう切り出した。 「こんなに遅い時間にお集まりいただいて、ありがとうございます。今日のゲームを最後に日で9年、アメリカで19年目に突入したところだった現役生活にピリオドを打ち、引退することになりました。最後にこのユニフォームを着て、この日を迎えられたことを幸せに感じています」 正式な「引退」の表明だった。 恐らく最後のユニフォームになるのだろう――詰め掛けた4万6451人の観衆の誰もがそんな思いを胸に、「背番号51」を追いかけ始めた試合だった。 ところが三邪飛に倒れた2回の第1打席直後に「引退」のニュースが駆け巡り、スマホ等でそれを知った東京ドー

    偉大なるイチロー、現役最後の日。「野球を愛すること」を貫いた28年。(鷲田康)
  • なぜDeNAが下関でオープン戦?70年前の「マルハ」から連なる愛。(石塚隆)

    1949年、生まれ故郷は州の西の果て――。 今年の3月10日、山口県下関市にあるオーヴィジョンスタジアム下関で、DeNA主催の広島カープとのオープン戦が開催される。 なぜDeNAが下関? と思う人もいるかもしれないが、かの地はベイスターズが創設された土地であり、今回の試合は球団創設70周年を記念してのゲームとなる。選手たちは創設当時のユニフォームを身にまといプレーする。 下関から続くベイスターズの歴史。 ベイスターズの歴史を紐解くと、1949年に大洋漁業(現マルハニチロ)が「株式会社まるは球団」を創設し、発足したばかりのセントラル・リーグに加盟。当時、大洋漁業は捕鯨や遠洋漁業などで業績をあげており、下関は漁船が行き来する流通の一大拠点であった。 もともと大洋漁業の野球部はアマチュアとして戦前に都市対抗野球に出場するなど下関の人たちから愛される存在だったという。 翌年の'50年、球団名を正

    なぜDeNAが下関でオープン戦?70年前の「マルハ」から連なる愛。(石塚隆)
  • 相馬監督があえて「J1昇格」宣言。今年のゼルビアはデコボコに尖る。(郡司聡)

    昨年の12月27日のこと。石阪丈一町田市長への表敬訪問を終えた町田ゼルビアの相馬直樹監督は、囲み取材の中で、新しいシーズンの目標設定に関して、少々頭を悩ませていることを示唆した。 「今はまだオフに入っている段階でゆっくりさせてもらっていますが、目標設定に関してはきちんと話さなければならないと思っています。(J1ライセンス取得に向けた状況など)形にはなってきているので、それをなんとか結果につなげていきたいとは思っています」 昨季、J1ライセンスを交付されなかったゼルビアだが、天然芝グラウンドが整った練習場の整備にもメドが立った。またクラブライセンス制度におけるスタジアム基準の緩和もJリーグ側から発表された。2019年度中のJ1ライセンス取得に向けて、クラブには確実に追い風が吹いている。 ここまで状況が整えば、新シーズンの目標設定は単純に思える。 しかし、そもそも相馬監督は順位目標を設定するこ

    相馬監督があえて「J1昇格」宣言。今年のゼルビアはデコボコに尖る。(郡司聡)
  • オシムが指摘した勇敢さの欠如。「それでも日本は大きく進歩した」(田村修一)

    アジアカップ決勝の日カタール戦は日の完敗に終わった。言い訳の余地のない敗戦を、イビチャ・オシムはどう見たのか。オシムが語った。 順当な結果だったということ。 ――元気ですか? 「ああ、君は元気か?」 ――まあまあですが、凄くいいわけでもないです。 「そりゃそうだろう」 ――大変な試合でした。 「決勝はいつでも特別だ。どちらのチームも絶対に勝ちたいと願っている。しかも周囲は日が有利という雰囲気を作り出していた。そんな中で敗れたのだから、当然失望は大きいだろう。 しかし言えるのは……順当な結果だったということだ。試合の入り方は、カタールの方が日よりも圧倒的に決意に満ちていたのだから」 運は勇気を出した方に味方する。 ――その通りでした。 「カタールは、最初から全力を出し切って戦う気持ちに溢れていた。日の入り方は典型的な強者の入り方だった。この試合がどういう展開になるかをじっくりと窺

    オシムが指摘した勇敢さの欠如。「それでも日本は大きく進歩した」(田村修一)
  • オシムから森保Jへ愛ある叱咤激励。「アジアをリードすべきだからこそ」(田村修一)

    がベトナムをかろうじて振り切ったアジアカップ準々決勝をイビチャ・オシムはどう見たのか。試合直後にオシムに話を聞いた。 相手を警戒し過ぎたのは残念。 ――簡単な試合ではなかったです。とりわけ前半はそうでした。 「たしかにこういう試合は難しい。両チームとも何としても勝ち上がりたいと思っている。だからどちらも緊張して手堅くなりリスクを冒そうとはしない。 技術的にはちょっと酷かった。日は意味もなくボールを失い過ぎた。 相手に合わせてしまうのは、敬意を抱いているからだ。お互いに相手に敬意を払った……ということなのだろう。日も、自分たちの方が能力的に優れているにもかかわらずサッカーそのものが消極的だったのは残念なことだ。 両チームともに守備に重きを置き、途中でテレビの前から離れたくなるような展開だった。相手を警戒しすぎて、終始積極的ではなかったからだ。リスクを冒して何かをしようとする気がなかっ

    オシムから森保Jへ愛ある叱咤激励。「アジアをリードすべきだからこそ」(田村修一)
  • オシム「愚かなプレーは無かった」サウジ戦で見えた日本サッカーの進化。(田村修一)

    にとって厳しい戦いとなったサウジアラビア戦、終了直後にグラーツの自宅に電話をかけると、聞こえてきたのはアシマ夫人の弾んだ声だった。こちらが何かを言う間もなく、「イバンに代わります」といって、夫人がオシムに受話器を手渡した。 オシムの声も弾んでいた。もちろん筆者の声も。ただ、その明るさには、シビアな試合を冷静に戦い抜いて結果を得たことへの安堵と晴れがましさだけではなく、日が直面したリアルな現実への懸念も少し混じっていたように思う。 語るべき点が多かったサウジ戦をオシムは高く評価した。厳しい戦いの中に、彼はいったい何を見たのか。 「後方で愚かなプレーがなかったのは二歩前進」 ――元気ですか? 「ああ、君はどうだ(笑)?」 ――まあ元気ですけど……。 「けど、はないだろう。試合に勝ったのだから(笑)」 ――そうなんですが、厳しい試合でした。 「簡単ではなかった。サッカーは世界的に均一化に向

    オシム「愚かなプレーは無かった」サウジ戦で見えた日本サッカーの進化。(田村修一)
  • 同じ失敗をする代表にオシムが一言。「もっと過去の失敗から学ばねば」(田村修一)

    対ウズベキスタン戦のおこなわれた日、イビチャ・オシムはオーストリアのグラーツにいた。数日前に雪のサラエボから同じく雪のグラーツに移動したのは、創立110周年を迎えるシュトルム・グラーツの記念式典に出席するため。シュトルムとしても、クラブ史上最大の功労者であるオシム抜きに式典をおこなうわけにはいかなかった。 ウズベキスタン戦のキックオフは、ヨーロッパ時間で午後3時半。自宅で見終えた後、式典に出て帰宅したのは深夜1時過ぎだった。同伴したアシマ夫人によれば、忘れられない素晴らしい夜であったという。 翌日、オシムに電話で話を聞いた。 「勝利がすでにルーティーンに」 ――元気ですか? 「君らも場所を移動したのか?」 ――今はドバイにいます。 「それはよかった。君自身もツーリストになれる。仕事と旅を両立できるのは素晴らしいことだ」 ――日にとってもよかったです。 「それはまた話が別だ。日にとっ

    同じ失敗をする代表にオシムが一言。「もっと過去の失敗から学ばねば」(田村修一)
  • 宮藤官九郎の『いだてん』執筆記。「辛さのレベルは全然違いますが」(宮藤官九郎)

    1月6日に始まった大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺』。 その脚を執筆する「クドカン」こと宮藤官九郎氏が Number970号「テニス開幕特集 ラブゲームで行こう」(2019年1月17日発売)に寄せた連載エッセイを、今回だけ特別に全文公開します! 『いだてん~東京オリムピック噺』が1月6日スタートしました。 いかがでした? 大河でした? 大河じゃない! と言われましても、2話から唐突に信長や龍馬を出すわけにもいかないので、そこは諦めて1年間お付き合い頂きたい。 2019年の大河ドラマでオリンピックを描く。これ、ひょっとして翌'20年の東京オリンピックを盛り上げるために巧みに仕組まれた国家的プロパガンダじゃない? そんな邪推を、この場でハッキリ否定します。そんな大それた企画だったら俺んとこなんかに来るわけないじゃない。 意外かもしれませんが、こちらから持ち込んだ企画なのです。「大河で

    宮藤官九郎の『いだてん』執筆記。「辛さのレベルは全然違いますが」(宮藤官九郎)
    msdy
    msdy 2019/01/20
  • オシムが語るアジア杯初戦と中東勢。「日本は本物のサッカーを見せた」(田村修一)

    この日、オシムはなかなか電話に出ようとしなかった。 試合後の会見の後でサラエボの自宅に電話すると、日対トルクメニスタン戦に続いて始まったオマーン対ウズベキスタン戦を見ているという。アシマ夫人が幾度となく声をかけ、ようやく電話口に現われたかと思うと、一気に喋るだけ喋りさっさとテレビの前に戻ってしまったのだった。 しかし、彼の口から語られた言葉は、日のサポーターやメディア、解説者などの意見や試合から受けた印象とは、たぶんまったく異なる。 トルシエもそうだが、ヨーロッパ人の指導者に共通の視点・評価の基準が彼の中にあり、それは日的なコンテクストを離れたときに、日人が語る言葉とは全然別の言葉となって現れるのだろうと思う。 もうひとつは、森保一という監督の資質である。 これは私見だが、森保にはこれまでの日人監督にはない、オシムやトルシエの琴線に触れる指導力がある。 日での評価は総じて低いこ

    オシムが語るアジア杯初戦と中東勢。「日本は本物のサッカーを見せた」(田村修一)
  • 愛されている明治大学ラグビー部、日本一奪還までの22年と田中監督。(大友信彦)

    当に、明治って愛されてるなあと感じました」 明治大学ラグビー部主将の福田健太は、上気した顔で言った。 ラグビー大学選手権決勝で、明大は22-17で天理大を破り、22年ぶりとなる大学選手権優勝を飾った。表彰式を終えると、明大のメンバーたちは場内一周のビクトリーウォークに出た。 バックスタンドの最前列には、年齢も性別も外見もいろいろな、当にたくさんのファンが押し寄せ、握手、ハイタッチ、記念撮影をせがむ。何百人、何千人残っていたのだろう。その誰もが、底抜けの笑みを浮かべていた。 愛されているチーム。 22年ぶり、待ちかねた優勝だから感激もひとしおなのだろう。22年も優勝から遠ざかっていたのに、これだけたくさんのファンが諦めずに待っていてくれたのもすごいことだ。 4年生が生まれたのは'96年度。 福田らいまの4年生は、前回の優勝、1996年度に生まれている。強かったときの明治を知らない。 「

    愛されている明治大学ラグビー部、日本一奪還までの22年と田中監督。(大友信彦)
    msdy
    msdy 2019/01/15