2015.03.04 『電子図書館と電子出版の今後』 公共図書館の資料費は減少し、専任職員も減って選書もままならない中で、国立国会図書館が進める、公共図書館・大学図書館向けの絶版等のデジタル化資料送信サービスは、文化知財の有効利用の先駆けとなっています。また、近代デジタルライブラリーでは、明治期以降に刊行された図書・雑誌のうち、著作権保護期間満了が確認できた資料、著作権者の許諾が得られた資料がネット上で一般公開されています。一方、公共図書館での電子書籍利用が、なかなか進んでいない中で、大手出版社と書店が組んだ日本電子図書館サービス(JDLS)は、著作者と出版社が適正な還元を得て「“知”の再生産」を続けていくための図書館・著作者・出版社の新らしいビジネスモデルに挑戦しようとしています。 1部では、長尾 真 前国立国会図書館長に、理想の電子図書館や、今後、電子出版がマルチメディア出版物になって