宇宙の成り立ちの解明を目指すX線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機が17日午後5時45分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。「相乗り」した三つの小型衛星とともにロケットから分離されたアストロHは「ひとみ」と命名された。 H2A打ち上げの成功は24回連続。アストロHは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が中心に開発した国産6代目となるX線天文衛星で、昨年まで使われた5代目「すざく」より10~100倍暗い天体を観測できる。ブラックホールの成長過程など宇宙の全体像を解明する役割を担い、3年以上の観測を目指す。 X線放出を伴う宇宙での爆発や衝突などは地球から見られず、大気圏外で観測するX線天文衛星の性能を向上させた。 ブラックホールの運動の様子などを直接捉える「重力波」の初観測が発表された直後とあって、「X線と重力波の観測を組み合わせれば、より多面的に宇宙の構造を調