仮想サーバーを本格的に運用すると,仮想化ならではの問題に直面する。この特集では,主要な四つの問題とその解決方法を取り上げる 「サーバー仮想化の運用は,従来の物理環境とは勝手が違う。試行錯誤の連続だ」。こう話すのは,人材派遣などを手がけるウィルホールディングス(ウィルHD)の橋場元敬氏(情報システム室 室長)である。同社は米VMwareの仮想化スイート「VMware Infrastructure 3」を使い,経費精算やSFA(Sales Force Automation)など社内システム用の仮想マシン26台を物理サーバー4台に集約して稼働させている。 特に腐心しているのは,仮想マシン同士をどのように組み合わせて各物理サーバーに配置し直せば処理負荷を平準化できるのか,という再配置のやり方だ。「これまで経験したことがない作業なので,一から考え工夫している」と橋場氏は言う。 ウィルHDと同じく仮想