これはディズニーランドが「大好きな」人が読むべき本じゃない。これはディズニーランドの文化的側面を冷静に分析するための判断材料なのだから。ディズニーランドは究極のリアリズムが創り出す究極のユートピア。著者は東京ディズニーランド開園時に「正社員に対してディズニーランドの歴史やウォルト・ディズニーの理念を説明するオリエンテーションを行うことと、東京ディズニーランドを日本の学校関係者に紹介するガイドブックを作成する」(p13)仕事をした経験を持ち、またウォルト・ディズニーの伝記も翻訳している。著者自身が仕事に関わる以前に感じていた「外から見た」ディズニーランドと、そして仕事を通して垣間見えた「内から見た」ディズニーランド、そしてウォルト・ディズニーの生涯も交えた考察。 ディズニーランドとは、一体、誰のために何の目的でできたものなのか - それは、もともと、子供を相手に作られた遊園地ではなかった。ウ