「なんか部屋の窓が赤一色に染まっていた」と、ある住民は語っていた。そして彼が扉を開けると、そこには天井にまで届く炎が立っていたのだ。僕はすぐに消化器を探した……だが眼鏡を外していたので見つからなかった。その間わずか数秒のことだったと思う。ものすごい轟音をたてて燃え上がる炎を茫然と見つめていた。あ、これ、シェアハウス終わったな。あまりの炎の勢いについそう思ってしまったのだ。だが冷静になってみるとどうやら鍋を加熱調理をしているところのようだったので、急いで火を消して事なきを得た。どんなタイプのトラブルにおいてもそうだが、自分が対処できるタイミングで起こって本当によかったと思った。とりあえず改めて消化器の場所を確認して、すぐに誰にでも取り出せる場所に置き直した。いま僕に思いつく対策はこんなものだが、他にもなにかあれば教えてほしい。そういえば、うちのシェアハウスは幾度かの火災にまつわるトラブルを経