大阪府が運営する国際児童文学館の存廃問題を巡って府職員が行った事前調査のビデオ撮影とその報告の際に橋下徹知事が行った発言が、マンガ関係者に波紋を呼びそうだ。府知事はこのビデオ撮影の報告にあたって、蔵書の大半はマンガ、子どもたちは漫画ばかり読んでいると批判したと伝えられている。 現在、府知事は大阪府の財政再建に関連して、国際児童文学館の府立中央図書館への移転統合を念頭に置いているとされている。今回の事前調査のビデオ撮影は、その検討のための資料として行ったという。 橋下知事の発言はマンガそのものに対する批判ではなく、児童文学館にマンガが置かれていることに対するものであると考えられる。しかし、これは国内のマンガ研究者などとの見解とは大きく異なる。 国内のマンガ研究者が集まる日本マンガ学会は、今年4月に国際児童文学館の存続の是非について、マンガ研究の立場から存続の要望書を提出しているからだ。マ