(1) 「求めるマイノリティ」から「求められるマイノリティ」へ 『週刊金曜日』は毎号立ち読みで済ませているが、毎回驚くべき記事が掲載されていて、いつもびっくりする。最新(10月9日)号では、なんと「結婚予備校」のルポが紹介されていた。「結婚予備校」とは、婚活ブームに便乗した人材育成事業で、「結婚したい自分」から「結婚されたい自分」に生まれ変わるための自己啓発センターなのだとか。私の記憶が正しければ、『金曜日』は結婚制度を批判する記事を載せることもある(あった)はずだから、そうした批判は(編集部レベルでは)ネタとして消費されている(いた)ということになる。もっとも、護憲派ジャーナリズムの大方は、本音では改憲にすら反対していないのだから、この程度のダブルスタンダードなど取り立ててあげつらう必要もないかもしれないが。 実際、この記事の著者は、単に他誌(『週刊新潮』やら『週刊文春』やら)の仕事にあ