韓国や中国の一部地域では一般的に犬の肉が食べられている。アジア内で犬肉を食べる地域は他にもあるが、韓国と中国が槍玉に挙げられることが多い。 世論では犬肉を食べること自体がそもそも「悪」だという論調も強い。犬肉を食べる文化がある国の人たちを「文明が低い」と嘲るような風潮があるようにも感じられる。 実際に、現地ではどのように犬肉が取引され、どのように食べられているのか。筆者は、韓国ソンナム市のモラン市場、韓国プサン市のクポ市場、そして毎年犬肉祭りが開催される中国の玉林(ユーリン)地区に足を運んだ。 韓国・ソンナム市のモラン市場 まずは2014年夏、韓国ソンナム市のモラン市場を訪れた。モラン市場は毎月4と9のつく日にだけ開催される総合市場だ。東京ドーム約165個分という膨大な広さであらゆる物を売っている。野菜、フルーツ、穀物、日用品などが山積みで並べられる。 にぎやかな市場を歩いていると、獣の臭
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