大阪市交通局が昨年中に計画し、800万円を支払った地下鉄駅構内でのイベントが中止になった。交通局関係者によると、イベントの提案者は藤本昌信局長の知人。交通局はこの知人と関わりがあるイベント制作会社と随意契約を結んでいた。市契約管財局はこの随意契約が市の内規に抵触する可能性があるとして、調査に乗り出す方針だ。 交通局によると、イベントは御堂筋線心斎橋駅(大阪市中央区)の構内に芸術作品を展示し、終電後にはカクテルパーティーを行うという内容。「アートフェスタ」と銘打ち、地下鉄民営化に向けた乗客増加策の一環とする狙いだった。 市幹部によると、昨年5月ごろ、藤本局長の知人が市内のイベント制作会社の代表らとともに局長のもとを訪れて企画を提案した。企画は採用され、交通局はまず800万円の随意契約を結び、局のイベント・広報費から会社に支払った。