最近僕は気候変動の懐疑論・否定論をスルーしがちであると以前の記事に書きましたが、そうもいかない場面が昨年七月に発生しました。ネット上の番組で、その記事で言及した「T氏」と討論することになったのです。この問題が五分五分の論争状態にあるかのようにみえるのは避けたかったのですが、土俵が用意されてしまったら逃げるわけにもいきません。番組は昨年八月に公開され、一部はYouTubeで無料公開されています。今回、この討論そのものについて書くつもりはありませんが、この機会に久しぶりに最近の懐疑論について調べたので、その過程でわかったこと、考えたことを書きます。 恣意的なデータの解釈T氏の発信などを手掛かりに見ていくと、最近も様々な懐疑論が元気に出回っていることがわかりました。特に、「気候危機はない」、つまり気候変動の影響はたいしたことがない、という趣旨の主張が多く出てきています。このような主張をする人を英