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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (13)

  • 脱怒ハック「怒りについて」

    怒らずに生きる技術。つまらないことにイライラせずに生きたいもの。 実をいうと、わたしはかなり怒りっぽい。頭からっぽの政治家に毒づき、無脳なキャスターは○ねばいいのにと気でヒートアップする。子どもの反発に腹を立て、嫁さんと口論しては感情的になる。朝から晩までプリプリしてる日もある。 だからこそ、怒らずに生きるにはどうすればいいか、考えて、読んで、試した。その過程+とりあえずの結論は、「怒らないこと」はスゴや、正しい怒り方になる。左記のエントリには書かなかったけれど、コヴィー「7つの習慣」とアーヴィンジャー「箱」にはお世話になったっけ。 そして今回、ローマの賢者・セネカの「怒りについて」で思った、これは「脱怒ハック」だってね。怒りそうになったら、脱兎のごとく逃げ出そう。これぞ脱怒ハックなり。つまり、怒りに満ちた人生を脱出するための技術が(おぞましい具体例つきで)紹介されているのだ。「怒る技

    脱怒ハック「怒りについて」
  • 正しい怒り方

    子どもに「怒り」を教える話。 わたしの息子は怒りっぽい。理由は至極かんたんだ、わたし自身が怒りっぽいから。無茶な割込みをかけるセルシオに怒鳴り、脱税は謝りゃいいんでしょと嘯く政治家は○ねと呪う。教える親こそ未熟者だね。 ささいなこと……計算ミスに気づいたり、誤字を指摘されたりすると、ムキーとなる息子に、「ガマンしろ!」と叱りつけそうになって、ハッと気づく。これは、わたし自身が小さい頃からいわれ続けてきたこと。そう、怒っているときに「怒るな」と強要されることほど理不尽なことはない。だが、わたしは言われ続けた。我慢しなさい、お兄ちゃんなんだから。こらえなさい、もう高学年(中学生、高校生)なんだから、恥しいことだと分かるでしょ? その結果どうなったか?自分の「怒りの感情」とは、抑えるべきもの、こらえるべきものだと教えこまれた。怒りとはウンコのようなもので、適切な場所で排出する以外は、その兆候を漏

    正しい怒り方
  • この本がスゴい2009

    今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 スゴいは多々あれど、独力で発掘できるはずもないので、スゴを読んだ「あなた」を探す。好きなばかりで傷気味で、お山の蛙か、井の中の大将になったつもりのわたしにとって、「あなた」は良い刺激であり指針でありアドバイザーなんだ。 そう、好きなだけ読むのもいいし、屋さんだけで事足れりとしてもいい、それでも読みきれないほど。そして、自分の周りに壁を築いて、ヒキコモるのもアリ(わたし自身がそうだった)。時折みかける独善に陥っている人を反面教師として、自らを戒める。ブンガク小説ばっかり読んで、世界を分かった気になっている人、科学リテラシーこそ全てで他はクズだとのまたう人、それぞれの得意分野では天狗だろうが、外から眺めていると、こっけいで仕方ない。 そんな「わたし」にならないために、広く、深く、遠くまで「あなた」を探す。「あなた」のおかげで、こ

    この本がスゴい2009
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 人体売買の告発書「ボディショッピング」

    もぎたてフレッシュ!角膜  $30,000 つみたてフレッシュ!肝臓  $130,000 とれたてフレッシュ!心臓  $150,000 あなたの生命          priceless 人の臓器や細胞、組織が売買されている。 赤ん坊から遺骨まで、あらゆる人体組織が商業目的で用いられている。肉体の商品化とマーケットの実体を明らかにしたレポートをいくつか読んできたが、書は類書と明確に一線を引いている。大勢が賛成もしくは条件付き容認している一方で、書は明確に反対の立場をとっている。すなわち、遺伝子や体内組織を加工し、販売して利益を得ることについて、警告し、抵抗することを目的としている。 たとえば、精子バンクと卵子バンク。別々に精子と卵子が選ばれてきたものを、まとめて選べるようになっただけだから、新たな倫理的問題が発生するわけではないという主張がある。これを、ワンストップショッピングだと断じ

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 人体売買の告発書「ボディショッピング」
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 東大、京大、北大、広大の教師が新入生にオススメする100冊

    毎年この時期になると、「東大教師が新入生にオススメするベスト100」という企画で紹介してきたが、飽きた。 ほとんど変わり映えしないリストにも飽きたし、毎年「ベスト1はカラマーゾフ!」とハヤすのも飽きた。カラ兄が最高であることはさんざん宣伝してきたから、皆さんご承知だろう(異論・反論大歓迎、これを超えるものがあるならね)。 だから、今回はスコープを広げてみる。 ■ この企画の趣旨 東京大学に限らず、新入生を迎えるにあたって、センセイたちは思うところがある(はずだ)。ゼミにくる前に、せめてこれぐらいは読んでおいてもらいたいと望んだり、若かりしころハマったで自分語りをしてみたり。そうした願望を吸い上げているところもいくつか見つけた。以下のとおり。 リスト1 「北海道大学教員による新入生への推薦図書」 リスト2 「京都大学新入生に勧める50冊の」 リスト3 「広島大学新入生に薦める101冊」

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  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 子どもが「数学なんて役に立たない」なんて言いだしたら渡す「数学で犯罪を解決する」

    天才数学者が犯罪者を追い詰める。 アメリカのドラマ「NUMB3RS」の話だけれど、実際の事件をベースにしている。科学捜査官ならぬ数学捜査官。そのエピソードを糸口にして、元ネタとなっている様々な数学概念を解説するのが書。サスペンスのドキドキ感と数学のエウレカ!を楽しみながら読む。 まず、ロサンゼルスの連続殺人鬼。若い女を次々と強姦殺人した現場が、街路図に×印で記されている。捜査は行き詰っており、手がかりはない。次はどこで、誰なのか――? この事件を解決する数学の発想がスゴい。わたしなら、「×群の真ん中あたり」しか思いつかないが、この天才数学者は試行錯誤の結果、次の数式を書く。 もちろんわたしにゃチンプンカンプンだった――が、書ではその肝を解説してくれるので安心して(そしてわたしに訊かないように!)。 これは、連続殺人犯の自宅を絞り込むための式だそうな。犯人は尻尾をつかませないよう、ランダ

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  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: この本がスゴい2007

    今年「も」沢山のスゴと会えたのは、すべてあなたのおかげ。 ありがとうございます、大感謝しています。 たとえば、「このよかった」とblogに書く すると、「ソレが良いなら、じゃぁ○○なんて、どう?」と教えてくれる じゃぁ、○○を読む なんと、す、スゲぇッ(絶叫) いそいで、「○○はスゴ」とblogに書く ふたたび、「ソレが良いなら△△どうよ?」 このフィードバックループのおかげで、普段は読まないエリアまで手が伸びる伸びる。 もちろん嗜好の違いによる「ズレ」はあれど、それは単に「面白がって読めなかった」にすぎない。むしろ、そいつを味わうためのキャパ不足を痛感しただけでもめっけもの。そのを面白がって読むことはスキルの一つ。 気の毒なことに、「トシとると面白いがなくなる」とグチるオッサンがいる。知見の狭さや思考の固さよりも、無自覚な様子が傍目に痛い。ああはなりたくないものだ。「ボクの範囲

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: この本がスゴい2007
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 「ワインバーグの文章読本」で始めた7つの習慣

    ワインバーグのライティング指南!(ここは驚くところ!あのワインバーグ翁だよ) 文章読とあるが、コラム・エッセイのようなものではなく、一冊を書き上げることが目的。自分のテーマを持ってる人は、書を使うことで一冊書けるだろう。 ただし、いかにもワインバーグなので、使えるアイディアや視点は埋まっている。ゴシックで強調されるポイントもあるが、もっと重要な点がサラリと書いてある罠。ワインバーグ自身、自著を「金脈」ならぬ「鉱脈」と紹介する。金剛石はないかもしれないが、掘れば必ず石炭がある。これを「自然石」と名付けている。 有用なアイディア、視点、フレーズ ―― いわゆる「ネタ」―― 自然石を拾ってくること、積み上げることが、いわゆる「を書く」ことになる。自然石を積み上げるから、「自然石構築法」と訳されている。 書は、第1章「文章を書くために、一番大切なこと」から、第20章「完成した後は?」の

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 「ワインバーグの文章読本」で始めた7つの習慣
  • 東大生はどんな本を読んできたか

    東大生は、どんなをオススメされてきたのか?」 ひとつの答えは、[東大教師が新入生にすすめる100冊]にまとめた。 では、次の質問はどうだろう。 「東大生は、どんなを読んできたのか?」 うーん、生協書籍部のランキングが切り口か。でも郷って古屋が山ほどあるし、最近なら amazon というルートもあるからなぁ… なんだか難しいを読んでるイメージがあるけれど、それってホント? に真正面から答えたのが書。 著者は東大図書館の「中の人」──なのだが図書館に限定せず、新聞や小説メディアや駒場・郷の古書街、大学生協の書籍部から複眼的に調べ上げ、「東大生の読書文化」に迫っている。 しかしながら、結論は、「さもありなん」というやつ。 漱石からうかがい知る西洋小説の流行、マルクス主義、岩波による思想形成、朝日ジャーナルと少年キング、教養主義といった文化史がなぞられる。出てくる書名はあまりにも典

    東大生はどんな本を読んできたか
  • 今年のNo.1スゴ本「血と暴力の国」

    極上の小説。血でつくったワインを一気に飲むようにキた。 マッカーシーは傑作「すべての美しい馬」を超えられないんだろうなーと決め付けていたが、どっこい作で化けた。しかもクライムノベルときた。驚くというよりも、疑ったね、物かと(扶桑社だし)。 が、読み始めてすぐ分かった、物だ。しかもパワーアップしてる。あの「刑務所でのナイフの闘い」の緊張感が全編にあふれる(しかも弛むことなくイッキに進むので、読み始めると、息をするヒマはない)。 ストーリーは極シンプルかつ特濃。描写も展開もムダが一切ない。キャラの扱い容赦なし。ぜい肉を削ぎ落とすだけでなく、闘うために最適化された文章だ。もちろん相手はわたし。いつもどおり不用意に主人公、狂言回し、展開予想しながら読み、ヤラレタ。 地の文と会話と内省が区別なく進み、描写の接写/俯瞰の切替は唐突で、動作は結果だけ。シンプルなくせに単純化厳禁。「追うもの/追われ

    今年のNo.1スゴ本「血と暴力の国」
    mura24
    mura24 2007/09/29
  • 新訳「リア王」はスゴ本

    シェイクスピアは「リア王」が一番ドラマティックで面白い。松岡正剛は「シェイクスピアの最高傑作である」と断言している[証拠]。今回は光文社の新訳で「リア王」を再読ッ、めがっさ読みやすいにょろ~。人間の弱さ・醜さ・おぞましさが、スラスラ読めるおそろしさッ! しかも新訳を手がけたのは、現役の演出家でもある安西徹雄。なので、現場の酷使に耐えうる「生きた・今の・ことば」となっている。昔からの定番、新潮文庫の福田恒存訳と比べてほしい。わたしが好きな忠臣ケントの罵詈雑言で、まず旧訳から。 ごろつきさ、無頼漢さ、大口開けて他人のおこぼれ待ちの乞野郎と思っている、賤しくて高慢ちきで、薄ぺらで物ほしげな面附きの、節季節季のお仕着せと一年百ポンドのお給金が何より頼りの、生涯毛むくじゃらの薄穢い下野郎だ、肝玉は白ちゃけた百合の花、喧嘩となれば直ぐさま畏れながらと訴え出る、父無し子で、うぬぼれ鏡と睨めっこばかり

    新訳「リア王」はスゴ本
    mura24
    mura24 2007/09/29
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    なぜ自分が自分の形を留めていられるかというと、自分を知る誰かがいるから。 誰も自分を知らない場所へ旅するのもいい。そもそも誰一人いない場所を旅するのもいい。だが、いつかは放浪をやめてこの世界のどこかに落ち着かなければならない。さもないと人という存在と疎遠になり最後には自分自身にとってさえ他人になってしまう。 誰かを撮った写真は、近しい人間の心のなかでしか価値を持たないのと同じように、人の心も別の人間の心の中でしか価値を持たず、その人の思い出は、思い出したときにのみ存在するだけであって、思い出す人がいなくなれば、消え去るほかない。 人生は思い出だ、そして思い出が消えれば無になる。だから人は思い出を物語ろうとする―――コーマック・マッカーシーの『越境』を読んでいる間、そんな声が通底音のようにずっと響いていた。 マッカーシーの代表作ともいえる国境三部作(ボーダー・トリロジー)の第二作がこれだ。第

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    mura24
    mura24 2007/09/05
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 東大教師が新入生にすすめる100冊

    昨年の「東大教官がすすめる100冊」の2007年版。企画の趣旨は以下のとおり。 ■企画「東大教師が新入生にすすめる100冊」の趣旨 東大教師が選んだ新入生向けのブックリストとして、新書「東大教官が新入生すすめる」と、紀伊國屋書店のサイト[参照]がある。全部で2100冊程と膨大なので、まとめる。まとめるだけでは面白くないので、100冊に絞ってランキングする。 新書もサイトも、「ただ並べてあるだけ」なので非常に見づらい。さらに、くりかえしオススメされるの「重み」が見えないため、以下の基準で編集→ランキングする。 年を越えてオススメされるは、それぞれ1票としてカウント 複数の教官にオススメされるは、それぞれ1票としてカウント 全集・分冊は丸めて1冊にした。ただし、全集の中の特定巻を指してある場合は「ソコを読め」というメッセージなので別枠とした 参照元では「文系」「理系」と分けているが、混

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    mura24
    mura24 2007/04/16
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