murabito07のブックマーク (259)

  • 俺が彼女と別れようと思った十二の理由

    待ち合わせは十時。駅前で、彼女はほぼちょうどの時刻にやってきた。 待った?と聞くので大丈夫と答えた。 実際俺が来たのは十五分前で、誤差のようなものだった。天気は小春日和で風が心地よく、今日は公園でお花見をしようという話になっていた。 駅から公園に向けて色々と話ながら歩き、昨今亡くなった著名人のことが話題に上がった。 彼女も氏の著書を嗜んでおり、◯◯は名作だよねと朗らかに語った。そして「こんなに早くに死ぬなんて思わなかった」という。俺はすぐにそうだね、こんなに早くに亡くなるなんて。そう付け加えるように言うと、彼女はニュースで死んだって聞いたとき当に驚いたと言った。俺は閉口した。 その後も歩き続けていると古書店が目に入り、気になったのでちょっと寄っていい?と尋ねるといいよというので少し寄ることにした。 引き戸を開けて中に入ると開店してまだ間もないためか人の姿はなく、こじんまりとした店内を悠々

    俺が彼女と別れようと思った十二の理由
  • もう駄目かもしれない

    連休前と先駆けてパチンコに行き、結果-50k負けてきた。 こんな馬鹿な俺を笑ってほしい。 30半ばにもなって彼女も居らず、毎日9時から17時の工場勤務。一日誰とも口を利かずに終わる日なんてざらにある。 元々趣味なく、これまで何かに熱中するようなことがない人生だった。今ではパチンコが唯一の趣味と呼べるのかもしれない。 かといって大勝ちしたところで使い道はなく、ソープ行って居酒屋で一杯するのが関の山だ。 今年に入ってから一度、驚くほど勝てた日があった。 その日もソープに行った。土曜の夕方。馴染みの店だった。指名したのは一番若い子。初指名だった。 くつろぐようにと案内された黒革のソファで待ち、並びには50近くに見えるスーツ姿の男と、大学生ぐらいのカジュアルな格好をした青年が居た。 ようやく俺の名前が呼ばれると立ち上がり、迎えに来た嬢が一瞬眉をしかめる。俺はそれを見逃さなかった。 こちらへどうそ、

    もう駄目かもしれない
  • インフレバトル漫画と近代ゲーム

    80~90年代のジャンプってバトル漫画全盛期だったじゃん? そこではインフレし放題といわんばかりに次の章に進めばより強大な敵が!みたいな流れが主流だったわけよ。 でもさ、インフレ展開だって万能じゃない。そのうち読者も気付くわけよ。 これキリがなくね?って。それに次の展開をインフレばかりに任せているとワンパターンになって、強大な敵が現れるものの最終的には主人公が倒すってなる。 延々同じことするなら、続きやる意味ある? だからバトル漫画における安易なインフレ展開は次第に忌避されるようになって、今では二次的な価値を見出している。 作中で各キャラクターを深堀して設定を緻密にしたり、、群像劇を見せたりなんかしてストーリーをより面白く、見応えのあるものにしているわけだ。 それに対してゲームはどうだ。 もちろん、すべてのゲームに対して言えるわけじゃない。けど、一部のゲームは未だに映像のクオリティを上げて

    インフレバトル漫画と近代ゲーム
  • 夢の中で愛猫が喋った

    は言葉が話せるようになったと言い、私は驚きながらも感激した。 次に日語を教えてほしいというので、私は二つ返事で頷いた。 「まずは挨拶からかな。『おはよう』って言ってみて」 愛は「おはよう」と繰り返し、私は笑顔で拍手した。 そして「どうして”おはよう”なんですか」と愛は言った。 「え?」 「朝の挨拶がどうして”おはよう”なのかと聞いたんです。べつに、”こんにちわ”でも”いぬ”でもいいじゃないですか」 私は苛々し始めた。 「それは…その、そういう決まりだから」 「決まり?じゃあ、明確な理由はないと?」 「…うん」 私は渋々頷いた。 「それなら他の言葉でもいいじゃないですか。それに前から思ってたんですけど、いつも同じ挨拶の言葉を使うって、なんか馬鹿みたいだなって」 私は愛の頭を叩いた。 「そういう決まり!!決まりなの!!!」 愛は驚いた顔を見せ、そのあと顔を伏せると小さな声で「…わ

    夢の中で愛猫が喋った
  • ちょっと高めの傘を買った

    今までは百均やコンビニのビニール傘でいいやと思って安価な傘で済ませていた。 でもそういう傘だとすぐ何処かに置き忘れたり、逆に家に溜まってしまってうんざりしていた。 そこで意を決して高めの傘を買うことにした。 休日、百貨店へと出向いて傘を見に行くと思いのほか種類があって驚いた。 思い返すとこれまで真剣に傘を選んだことがないのに気付き、様々なデザインの傘を目の当たりにすると正直心が踊った。 結局、悩んだ末に三千円ほどのものを購入した。 購入した傘を手にして歩くとドキドキし、雨が待ち遠しいなとさえ思えてきた。 たかが傘の一。されど傘の一。 元々雨の日は嫌いで、休みの日なら一歩もでないのが常だった。でも今は違う。 今度のお休み、雨が降ったら出かけてみようと思うんだ。

    ちょっと高めの傘を買った
  • あなたが選ぶ音楽のベストアルバムを教えてください

    邦楽・洋楽・ジャンルは問いません。 私は小沢健二のLIFEです。 (紹介していただいたアルバムはSpotify等で聴かせてもらいます!ありがとうございます) (追記:たくさんありがとうございます!一つずつ検索して聴いてます。1日とかではとても無理なので、時間をかけて聴かせてもらいます!) by増田

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    murabito07
    murabito07 2024/04/24
    The La'sいいよね。
  • 創作の大変さをテーマにした作品

    映像化するものはたいてい漫画音楽を取り扱ったもので、文筆の苦労を描いた作品が少ないので悲しい…

    創作の大変さをテーマにした作品
  • コメント乞食と言われてもいいので、今手に入るシレン風みたいなローグラ..

    コメント乞と言われてもいいので、今手に入るシレン風みたいなローグライクおすすめ教えてくださいませんか。 PCだろうがPSであろうがなんでも構いません。よろしくお願いいたします。 (追記) こんなにもおすすめと「シレン6をやれ」というご指示いただきまして、当にありがとうございます。 正直ここまでおすすめいただけるとは思っておりませんでした…… 実は先日からシレン6をプレイしていて十分に楽しめているのですが、 前にはてなで「シレンが国産ローグライトの代表作と言われているのはおかしい」みたいなブクマを見かけたな、と思い それならばシレン風のゲームのおすすめを聞いておけば、救助待ちの最中やクリア後も安心だろうと思いお聞きした次第です。

    コメント乞食と言われてもいいので、今手に入るシレン風みたいなローグラ..
  • タイパが悪いので別にやらなくていいゲームランキング

    1位 麻雀  「これ、ただの運ゲーじゃん!」に辿り着くまでの苦行。「そこに北はあるんだよ」がシリアスなギャグであることを理解するまで賽の河原で石積みするだけの遊び。同じことをやるにしても大富豪の方が手っ取り早いし、旅行先でやるときにもサクサク進むし皆知ってて丁度いい。麻雀が上手くなったら麻雀漫画が楽しめるようになるとか別に存在しない。だって麻雀漫画って当に最後は「そこに北はあるんだよ」「やる気の問題」で終わるんだもん。そんなオカルトありえないってことさえ認識できていれば(知能がまともなら麻雀歴0秒でも理解可能)麻雀漫画を楽しむには十分です。 2位 野球 とにかく時間がかかる。その割には中身が薄い。別のことしながら観戦するのが丁度いい遊びであって、自分でやる必要はない。これに人生を使ってしまうのは年収1億円を目指して頑張る野球少年だけでいい。 3位 戦略シミュレーションゲーム 最初は面白い

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  • 僕のおじさんは変な癖を持っている

    それは「ここ」を「そこ」って言うことで、「そこ」を「ここ」と言ってしまうこと。 ややこしいことなのだけど、どういうことか分かりやすく説明しよう。 例えば僕とおじさんが一緒に歩いていて、昼ごはんをどこかで一緒にべようという流れになったとする。 するとおじさんは「そこでべよう」と言うので、僕は10メートぐらい先にある〇クドナルドのことかと思って「ああ、うん」なんて肩を落としながら返事をするとおじさんは体の向きを変えてすぐ横にあるステーキハウスに入っていく。 「え?おじさん、そこの店じゃないの?」 僕が訊くとおじさんはここでこう言うんだ。 「だから言ったろ。そこの店にしようって」 こんなおじさんだからトラブルはつきもので、タクシーを利用するときもそうだ。 だって「ここでおろしてくれ」とおじさんが言ったとしよう。 すると当然タクシーはその場で停まるわけだ。 でもおじさんはそれに怒る。 「なんで

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  • うちには日向ぼっこスポットがある

    リビングの一角に、ちょうど窓から日が入る場所がある。 その日向ぼっこスポットは座布団一枚ほどの広さで、たまにうちのが座ってる。 今日そこに座布団を敷いてあげた。しかしを見ても知らん顔をしており、すぐには気づいてない模様。 家事やら雑務やらをこなして、それから座布団のことを思い出して目を向けると座布団の上に。 香箱座りをしていて目を閉じ、近付いてみるとゴロゴロと音を立てている。 って撫でてなくてもゴロゴロするんだ!と驚いた。 こちらに気づいてがうっすら目を開ける。ゆっくり瞬きし、ゴロゴロ喉を鳴らす。 頭を撫でて、邪魔をしないようにとその場を後にした。 それから少し離れた場所から日向ぼっこスポットを見る。 日が当たるその一か所は輝いていて、も輝いて見えた。

    うちには日向ぼっこスポットがある
  • 年に一度、高級ワインを買う

    ただの高級なワインじゃない、一で何万もするワインだ。それを買う。 購入後は少しずつ飲んで、空き瓶は大事にとっておく。そして友人や知人が訪れた際、イオンで買ってきた一四百円以下のワインをその空き瓶に移し替える。あとは「台所で開けてきた」といって高級ワインを差し出し、数万のワインを遠慮せず並々とグラスに注ぐ。 相手は驚き、遠慮するものの「来てくれ嬉しいから」とそれっぽい理由を話し、相手も「それなら…」とグラスに口をつける。相手は高級ワインの味に驚き、とても美味だといって大いに喜ぶ。 こうして俺は友人知人から小金持ちだと思われており、実に気さくで良いやつだという評判を得ている。 今のところワインの味はバレていない。 結局のところ、そんなものなのだ。

    年に一度、高級ワインを買う
  • 誤用だと言われていたけど誤用じゃなかった言葉

    爆笑来の意味は「大勢が笑うこと」なので一人で笑うときに「爆笑」を使うのは誤用である、とされることもあったが、実際には「爆笑」という語が使われはじめた昭和初期からすでに一人で笑う場面でも用いられていた。「大勢が笑うこと」説のほうに根拠がない。 的を得る「的は射るもの」なので「得る」は誤用である、とされることもあったが、もとを辿れば「不失正鵠」すなわち「正鵠を失わず」という慣用句であり(正鵠=的の中心)、それが「正鵠を失う」と肯定形で使われるようになり、その対義語として「正鵠を得る」という言葉が生まれ、そして明治末には正鵠を的に置き換えた「的を得る」や「的を射る」といった表現が出てきた、といったややこしい変遷があったもので、少なくとも「的を得るは誤りで的を射るが正しい」とはされなくなっている。 汚名挽回「汚名は返上して名誉を挽回すべきだ」とされることもあったが、もともと「挽回」という言葉は「

    誤用だと言われていたけど誤用じゃなかった言葉
    murabito07
    murabito07 2024/04/12
    「増田」も数年前は苗字としての意味しかなかったのでは?
  • 三大"新社会人が本当に知っておくべきこと"といえば

    ・一番必要なのは知識や経験ではなく体力 知識や経験はあとでどうにでもなるが体力がないとマジで詰む。だから早く寝ろ。 ・自分に能力があっても向き不向きは必ずある 自分が望んだ業種に就いて、上手くいかないと「努力不足」だとか「まだ経験が浅いから」と思いがちである。必ずしも間違いではないが、そもそも向いていないという考えを忘れがちになる。この辺りの見極めは難しいものの、自分に不向きだなと気付いたらすぐに部署を変えてもらうか転職した方がお互いにとって良い場合が多い。 あとひとつは?

    三大"新社会人が本当に知っておくべきこと"といえば
  • 駄目元で街コンに参加した

    俺は無器量で、これまでの人生で一度も告白されたことがない。 告白どころか付き合ったことさえないのだ。このまま行動を起こさなければ生涯独身なのは間違いない。そんな四十過ぎの自分が街コンに参加したのは半ばやけくそで、五千円を捨てるつもりで行ってきた。 会場に入ると五分前だというのに席は埋まり、受付で料金を払うと席に案内される。 お見合い形式の街コンで、向かいの席には綺麗な女性が座っていた。二十代だろう。黒のドレスがとても似合っている。 それから街コンが始まり、司会が進行の流れを説明し、これから向い合わせの異性と五分間の歓談タイムを設けるという。 俺は焦った。こんな美人さんとは一切関わりのない人生を歩んできたのだ。何を話せばいいのかまったく分からない。俺の動揺に構うことなく歓談タイムは始まり、俺はまごついた。 すると彼女の方から「ご趣味は何ですか?」と聞いてきた。だが俺にはこれといった趣味がない

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  • 彼女を解剖したい

    彼女は裸で、俺の横で眠っている。 寝息を立てて、心地良さそうに。 俺はプログラマーで、決して優秀ではないが、人並みに仕事は出切ると思っている。 ゼロから何かを生み出すことは出来ないが、コードを見ればどのような動作をするのか大体想像がつく。 だから既製のコードを応用することで仕事をしている。所謂リバースエンジニアリングというやつだ。俺はそれが得意なのだと思う。仕組みが原理に還元されるような、そうした一連の流れには耽美ささえ感じられる。 俺は彼女の裸体を眺める。 付き合い始めて二年になるが、彼女のことを芯から理解できているとは思っていない。 心の底では何を思っているのか。 俺と会っていないときにはどうしているのか。 不安になるときがある。 もしも今ここにメスがあって、彼女のお腹を縦に切り裂き、ピンク色の肝臓や、規律よく波打つ心臓を見れば、彼女のことがより理解できるのかもしれない。 規律は調和だ

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  • 2024年冬アニメ感想

    ・悪役令嬢レベル99~私は裏ボスですが魔王ではありません~ 「はいはいどうぜいつものなろうノベルでしょ」と思って観たら、思いのほか面白い。 その理由はあまりのテンポの良さと、無駄を一切省いたノンストレスさにあるのだと思う。 主人公がレベル99で最強、なんていう擦られ過多のテンプレを厭味ったらしく見せつけないのも良い。 なろうものの「こういうのでいいんだよ」を詰め込んだ作品で、それ故に希薄な感じも否めないものの万人受けしそうな感はある。 あとEDが秀逸で、EDに関していえば今季一かもしれない。モンキーダンス!! ・アンデッドアンラック メタい作品。言葉遊びもあって良い。 展開もジャンプらしい王道かと思いきや、色々と捻りを利かせている。 原作を読んだことがないので意外な展開に「おっ」となることも多く、意外と凝った作品。 また、化物語のような演出が多かったも印象的。 ただ難点は前回の振り返りの長

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  • 猫が仮病使った

    後ろ足引きずって痛そうにしてミャン…ミャン…って言うから急いで病院連れてって検査してもらったら内臓も骨もなんの問題もないと 言いにくいけど仮病かもと が仮病はねえだろ…と思ってモヤりながら連れて帰ったらケージから出した瞬間走り回って飯爆い 驚愕 たぶん先週赤ちゃんが家に来ててみんな赤ちゃんにかまってばっかだったから寂しかったのかも そういえば今はしなくなったけど、昔は嫌なこと(爪切りとか体拭き)されそうになったら死んだふりしてたな 今は顔見てグヌウーって言うだけでしないけど めんどくさいけどかわいいやつだ

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  • パチンコに嵌る人は謙虚じゃないと思ってる

    まず大前提として、大元が勝たなければビジネスとして成功しない。 当たり前のことだが収益より支出の方が多いようでは、経営として成り立たない。 だからパチンコ屋を経営するには必然的に支出より収益が多くなければならない。 つまりパチンコ屋が経営できているのはそれだけ多くの人間が負けているからだ。 もう一度当たり前のことを言うが、パチンコでは勝つ人間より負ける人間の方が多い。 理由は先に述べたように、負ける人間の方が多くなければ経営が成り立たないから。 ここでタイトルの主張となる。 パチンコに嵌る人は謙虚ではない。 何故なら、負ける人間の方が多いと分かっているのに自分がその負ける側に入るとは思っていないからである。 他の奴は負けて店の養分になるだろうが、自分は違う。 自分は勝って、儲けることが出来る。 こうした自分は特別なんだという意識があることによって足繫くパチンコ屋へと通うようになる。 そのた

    パチンコに嵌る人は謙虚じゃないと思ってる
  • 虹になんにもおしつけたくない時期があった

    虹はただ存在するだけでいいと思ってた 天国に繋がってなくていい 足元に宝なんか埋まってなくていい 幸せなんか振らせないでいい 笑顔なんかさせないでいい ただそこにいればいい そう思ってた時期があった 虹をまだ誰かと一緒に見てはその誰かを 守りたいと思っていたころだよ 今なとなってはあんな馬鹿らしい時期に 笑いすぎたから笑えなくなったのではないかと 空にかかる虹が消えかかった時に思うのだ

    虹になんにもおしつけたくない時期があった