murabito07のブックマーク (259)

  • 友達の居ない誕生日

    増田は四十路で、昨日誕生日だったんだ。 正直なところ友達が居ない。 だからこれまで誕生日というのは陰なイベントで、忌避すべきものであると思って生きていた。 しかし最近、ふと思うところがあった。 一人でも楽しめばいいじゃないか。そうしたことにようやく気付くことが出来たのだ。 婚活は上手くいかず、そのため一種の諦念があったのかもしれない。 ともかく俺は精一杯、自分の誕生日を一人で楽しむことを決めた。 一週間前から当日の予定をワクワクしながら立て、昨日無事に実行してきた。 朝は8時起床。軽めに朝を取って、そのあと動物園に向けて出かけた。 電車とバスを乗り継ぎ向かった動物園は数年ぶりに訪れる場所であり、天候は曇り。 それでも目的の象やライオンを見ることができ、白熊やペンギンも可愛かった。 増田は平日も休日もずっとモニターとにらめっこしていることが多いので、目の保養という意味でも意義は大きく、非

    友達の居ない誕生日
  • 今までチーズナンを食べたことがないのがコンプレックスだった

    でもいつまでもコンプレックスなままなのもどうなのか。そう思い、一念発起してべに行ってきた。 お店の扉を抜けると柔らかい笑顔が特徴的な、優しいおじさんに出迎えられた。まずはテーブル席に案内されると俺は壁に目をやり、思った以上に種類があるのを知った。 迷いながらも結局は先にホームページで確認して決めていた通り”ガーリックチーズナン”を指名した。ドキドキしながら待っているとガーリックチーズナンが運ばれてきて、写真で確認したものよりもり艶やかで、可愛かった。 ガーリックチーズナンはニコニコしながら俺を出迎え、俺は少し挙動不審だったのかもしれない。だから「実はこういうのは初めてで……」と先に申告した。ガーリックチーズナンは驚く様子もなく、微笑のまま「そうなんだ」と言ってくれた。 水で口の中を清め、さっそくいただくことにした。一口、小口で慎重に頬張ると口の中でチーズがトロトロに蕩けた。「あっ……」と

    今までチーズナンを食べたことがないのがコンプレックスだった
  • 「百年の孤独」の後、逆張りしたい奴が読むべきラテンアメリカ文学6選

    「百年の孤独」読んだ後にこれを読むべきってネット記事が書かれ始めていて面白い。こういうの好きで、色々なジャンルでこの類の記事を読んで探求してる。だけど時々「いや確かに自分は素人なんすけど、もっと段階踏んだ後に読むべき、玄人向けのやつも読んで背伸びしたいんすよ!」と思う時がある。多分、そういうやつここにもいるだろ?そういう同類に捧ぐ。 エドゥムンド・パス・ソルダン/ 服部綾乃&石川隆介「チューリングの妄想」(ボリビア) 今、ボリビア、クーデター未遂があったとかで混乱してるらしいけど、そんな国を描いたテクノスリラー小説がこれ。“チューリング”ってある通り暗号やらインターネットやらサイバー犯罪やら色々先端技術出てきて、いわゆる魔術的リアリズムとかそういうの全然ない。つーか作者自身、ラテンアメリカ文学といえば魔術的リアリズムとかざけんなや!とか思ってこれ書いたとか書いてないとか。クソ分厚いけどオモ

    「百年の孤独」の後、逆張りしたい奴が読むべきラテンアメリカ文学6選
  • 昨夜のはなし

    この増田は自動的に消去されました

    昨夜のはなし
  • 夏になると毎年見る夢

    この季節になると不思議と毎年見る夢がある。 夢の中の俺は小学二年ぐらいで、おそらく実際にあった夏休みの思い出をベースにした夢を見る。 うだるような暑さの夏休みで、それでも家に居ても暇だから俺は外に出て海風に当たりに行っていた。 当時は港町に住んでいて、海が近くにあったんだ。 潮の香りを纏いながら堤防を歩いていると知り合いの女子を見つける。 知り合いといっても、同じクラスなだけで碌に話したこともなかった。 彼女は白のワンピースのような服を着ていて、アイスをべていた。 向こうも俺に気付くとこちらに近づいてきて、何してんの?と俺が声をかけるとそっちは?と聞き返される。 アイスをべていることに気付いて羨ましそうに見ていると彼女はそれを折って、片方を俺にくれた。 それから並んでベンチに腰掛けると二人でアイスをべた。 終始無言なんだけど妙に快い雰囲気で、暑いくせにまどろむような心地になる。 あち

    夏になると毎年見る夢
  • 効いてて草

    今日の誕生日だったんだけど、プレゼント結婚指輪を渡してやったわwww 増田は3年前にになって休職から退職したんだわ。その時に、今のが「私が支える!」って結婚してくれて、扶養家族に入ったんだよ。マジであの時は泣きそうになったわwww そのあと色々あって、復職して2年。コツコツ貯めたお金でやっと指輪を買ったんだ。ティファニーのオープンハート リングだよwww 安物www で、さっきに渡したら、顔真っ赤にして震えててワロタwww 「ありがとう」って、これしか買えんかったのに泣いてて草www めっちゃ嬉しそうで、俺も泣いちゃったわwww そしたらが「結婚指輪は二人分必要でしょ?」って言うんだよ。ウェwww知らんかったwww 俺だけの分しか用意してなくて超恥ずかしいwww だから今度の週末、俺の分も買いに行くことになったww それからが指輪をはめるとまた泣いてて草なんだwww愛してる

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  • 最近はじめて『リバーズ・エッジ』を読んだ

    大傑作だった。 岡崎京子といえばサブカル漫画業界の重鎮で、彼女の作品を読んでいない者はモグリとさえ称された。 それでも私は彼女の代表作と呼べる『リバーズ・エッジ』を読んだことがなかった。 別に逆張りをしていたわけじゃない。ただなんとなく読む機会がなかったのだ。 しかし今回『リバーズ・エッジ』を読んでみた。 最高だった。大傑作だった。批評家の大言壮語だろと思ってたのは違ってた。ぜんぶほんとだった。凄いマンガだった。 確かにこれを読んでないのに漫画を語るのは馬鹿らしく思えるほどに、完成された作品だった。 私はこれまでに『リバーズ・エッジ』を読まなかったことを後悔したほどだ。 陽キャにも陰の部分が含まれている。そんなちゃちな表現じゃなくて、普遍的な、人間としてだれもが共通して抱いている悩みや葛藤なんかを映し出していた。 まさに鏡ような作品だった。 正直登場人物には全然共感できなかった。いや、でき

    最近はじめて『リバーズ・エッジ』を読んだ
  • 妻の遺骨を財布に入れている

    5年前に亡くなったの骨の一欠けらを財布に入れている。 彼女が亡くなった時、俺は激しく取り乱していてずっと泣いてたと思う。 泣き止んだ後の記憶は曖昧で、周りが色々と尽くしてくれた。 情けないことに自分は夫な癖にの葬式の手配すらままならなかったのだ。 ほんと、情けない話だよ。 骨上げの際、俺はの骨をくすねた。 周りから気付かれないようにしたつもりだがバレバレだったと思う。 それでも誰も、なにも言ってこなかった。 何処の部位の何かも分からない小さな骨の欠片。それを今も財布に入れている。 あんなに好きな人はもう二度と現れないだろうと、気でそう思っていたのだ。 少しずつ、ようやくがなくなったという事実を受け止められるようになってきたのは最近のことだ。 増田もそろそろ前を向いてもいいんじゃないか?そう声をかけてくれたのは友人だった。 いつまでも後ろを向いていたら彼女もきっと悲しむだろうから。

    妻の遺骨を財布に入れている
  • リー群。ゆっくりと反芻してみる。間違いない。 まさか場末の街コンで、..

    リー群。ゆっくりと反芻してみる。間違いない。 まさか場末の街コンで、この単語を耳にする日がまた来るとは。 変換や対称性を体系的に扱うための数学的なフレームワーク。そして私の専攻分野だったもの。 「ヴォーガンの分類理論では、単純リー群の既約表現が極大コンパクト群で分解されると思いますが、分岐則の立場から見ると、極大トーラスに既約表現を制限したときの分規則の端が分類の不変量として用いられるじゃないですか」 男がギョッとしてこちらを振り向く。 「ブリリンスキー-柏原の分類理論との関連性がよく分からなくて……りーくんさんならご教示いただけるかと思い」 男の目が泳ぎ出す。小馬鹿にしきった笑みはいつの間にか消えている。一体どこからどう説明を始めればいいのか分からない顔。 物心ついた頃から、こんな顔を数えきれないほど見てきた。女は大学に行く必要はないと言い切った父親、数学コンクールに女が出るなんてと吐き

    リー群。ゆっくりと反芻してみる。間違いない。 まさか場末の街コンで、..
  • 先日、街コンに参加した

    街コン会場に着くと早速グループトークが始まった。 周りの男たちは仕事年収の話をしており、女性陣は興味津々で彼らの話を聞いている。 そして彼らが一通り話し終えると視線は俺へと集い、俺は彼らとは全く違う話をしようと決めていた。 「僕の趣味数学です。特に、Lie群の理論に興味があります」と切り出した。 すぐに女性たちの顔が少しずつ曇り始めたのがわかった。「Lie群って聞いたことありますか?」と続ける。案の定、誰も首を縦に振らない。 「Lie群は、数学の中で非常に重要な概念で、特に微分幾何学や物理学での応用が多いんです。例えば、特殊相対性理論や量子力学でも使われているんですよ」と言うと、相手の女性は困惑した表情を浮かべた。 その表情を見る度、俺は心の中で悦に入る。 この中で俺だけが理解している高尚な知識。それを理解できない彼女たち。その優越感に酔いしれ、俺に悦楽を与える。 男の一人は貧乏ゆすり

    先日、街コンに参加した
  • 彼女にサボテンをプレゼントした

    下北沢の雑貨屋の軒下にサボテンが売られていた。 親指くらいのサイズ、100円。 同棲している彼女が好きそうだなと思った。 その日は給料日で余裕があった。 店の中で椅子に腰掛け気だるそうに雑誌を読んでいる店主に声をかけて、サボテンを買った。 レジでサボテンを袋に入れてもらっている間、なんとなしに気恥ずかしさが湧いた。照れ隠しに「プレゼントなんすよ」と言ってみた。 「へえ、誰に?」と店主。 「同棲している彼女に」 「サボテンはね、人を選ぶよ」。目を合わせず店主がつぶやいた。 きっと喜ぶよ、とか、センスいいね、とか、客商売ならもっと気の利いた一言もあるだろうに、と思ったが、妙に納得した。 サボテンを持ってる自分がおかしくて、足早に家に向かった。 家の間取りは玄関扉を開けるとすぐに廊下兼台所がある。 扉を開けると煮込み料理を作っている彼女と目があった。 彼女の視線が俺の顔から右手に移る。 「…サボ

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  • 航空力学を勉強していたらいきなり"スイングばい!"って博多弁出てきてえっ..

    航空力学を勉強していたらいきなり"スイングばい!"って博多弁出てきてえっ?えっ?ってなったけど訳者が熊出身と分かって納得した

    航空力学を勉強していたらいきなり"スイングばい!"って博多弁出てきてえっ..
  • 雨が降らず作物が駄目になり死んだ男がいた

    昔、神学学校に通っていた。 そのとき試験にこのような問題が出た。 雨が降らず作物が駄目になり死んだ男がいた。彼は善行を積んでいたので天国に行き、天国の天気はどのようなものであったか。 俺は散々迷った末に"雨"と書いた。 だって、これで晴れだったらあまりに酷いじゃないか。 結果は不正解だった。俺は納得できず、職員室に駆け込むと先生に尋ねた。 すると先生は淡々と答えた。「天国に天気は存在しない」と。 ショックだった。それはまやかしで、単なるおためごかしに思えたのだ。 俺は学校を中退し、普通科に移った。 絶対的に神を信じられなくなったわけじゃない。ただ思春期特有の潔癖さがあったのだと今にして思う。それでも天国の天気は雨であるべきだと、今でも思っている。

    雨が降らず作物が駄目になり死んだ男がいた
  • 精神障害をテーマにしたゲームが好き。

    [追々記] 思ったより反応をもらえて驚いています。 はてな記法がよくわからないので、間違えていたらすいません。 (少しだけ、一部の表現を修正しました) id:unfallen_castle タイトルを出すこと自体ネタバレになってしまう問題 ああ、確かにそれはありますよね。大変失礼しました。 id:atlas_estrela 適応障害で休職が決まったからゲームってまかり通るんだ。社会保険料は働く人たちが負担してるんだよな。そんなことも言ったらまずいような空気っておかしいと思う。そりゃ精神障害になる人が増えるわけだわ ストレス源から遠ざかったら少しずつやりたいことが浮かぶようになってきたので、自分に近い体験やそれを乗り越える話を遊びたくなったんだよね。 自分自身でもこんな風に具合が悪くなると思わなかった。自分も、元気なときには療養中の人がフリーライドしているような気分になっていたかもしれない。

    精神障害をテーマにしたゲームが好き。
  • 闇は光より速い

    闇は光より速い

    闇は光より速い
  • 彼女が真面目じゃない

    俺の彼女は可愛い。 これはのろけでもなんでもない、ただの事実だ。 彼女を人に紹介すると必ず「かわいい」やら「美人」なんて言葉を耳にする。 だが良いところは見た目だけじゃない。 彼女はやさしいし、気立てもいい。それに料理もうまいし、家事も得意だ。 当に良くできた彼女で、不満がない。 …といえば嘘になる。一点だけ大きな不満がある。 この前もそうだった。俺たちはセックスをした。もう何度もしているんだから、行為自体に目新しさはない。だが正常位の際、彼女の顔の横でスマホがヴヴヴッと鳴った。 途端、彼女は俺から目を逸らし喘ぐのもやめ、左手で自分のスマホを手に取った。一目、画面を見ると無言でゆっくり起き上がろうとする。 え?は?というこちらのリアクションは無視で、「ごめんもうやめて」と冷えた声でそう言い、俺を退かすとベッドの上にペタンと座り、スマホを両手に持ち直しながら「今から配信あるから」といって俺

    彼女が真面目じゃない
  • 東京で暮らしている

    大学卒業後、東京に上京して働きはじめ、今も東京に暮らしている。 大学は地元だった。そういう制約だったのだ。 親は過保護で、いつまでも私を子ども扱いする。 窮屈で嫌だった。あれをするな、これをするな、門限は22時。 それが増田のためだから、と口癖のように言っていた。 経験したことがないんだから、あなたには分からないでしょう?って。 だから今は快適だ。東京は私に似合っていたのだと思う。 奔放で、あどけなく、それでいて妙に生真面目なところがある。 便りは減った。物理的な距離が関係性にこうも影響を与えるのだと、知ったのは大人になってからだ。 私はこの場所が、この距離感が好きだ。 東京は、私にとってのラグランジュポイントなのだ。

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  • 異性の親友は存在すると思っている

    俺には親友と呼べる女友達がいる。 彼女とは小学生の時からの友人で、ずっと仲がいい。 だから今でもよく遊ぶし、二人だけでご飯にも行くんだ。 彼女はそれが気に入らないらしい。 この前も、先に約束があって、それで彼女とのご飯には行かなかった。 は?意味わかんないだけど? 彼女はそう憤った。 もちろん彼女のことは大切だが、俺にとっては幼馴染の親友のことだって同じくらい大切な存在なんだ。 だからそう説明した。 彼女は鼻で笑った。普通、別の女じゃなくて彼女のことを優先するよね? 彼女はずっと怒鳴っていた。 あいつは友達であって彼女とかそういうんじゃないから、と俺は説得するように話しかけた。 それでも彼女は怒りを納めない。 あんたもう大人でしょ!?異性と親友とか、ありえないから。 そんなことはないって、と俺は答えた。 どうせ当はその女と寝たいんでしょ?あ、それとももうエッチしたの? 彼女はせせら笑うよ

    異性の親友は存在すると思っている
  • 夢の中で岸田首相と飲んだ

    庶民で賑わうような大衆居酒屋で岸田と二人でサシ飲みした。 飲みながらは趣味の話や最近のこと、あともちろん政治の話なんかもしたんだ。酒はどんどん進み、酔いも回って俺たちは馬鹿話に花を咲かせて大いに笑い合った。 今ではもう何を話したのかはよく覚えてないが、それでもとても楽しかったことだけは覚えている。 世間は岸田のことを悪く言うようだが、それは彼のことをよく知らないからだ。飲めば気の良い奴だってすぐに分かるだろうし、それにこれだけは断言できる。岸田はそれほど悪い奴じゃない。サシ飲みした俺が言うんだから間違いないよ。

    夢の中で岸田首相と飲んだ
  • きっかけは単純にモテたいって思いだったんだ…

    30代になり、いよいよ婚活しないとヤバいなと思って自分を顧みた時、お腹が出ていることに気が付いた。 そこで体を鍛えるためジムに通うことにした。 元々凝り性なので一度嵌ればどんどんのめり込み、最初はだいぶきつかった筋トレも慣れてくると楽しくなってきた。 少し前から週四でジムに通い、ほぼ毎日通う時期もあった。 みるみる脂肪は落ち、良い具合に引き締まってきた。 体力も依然と比べるとだいぶついてきて、疲れ難くなっているなと実感できた。 でだ。当然、男子の嗜みというものがある。 だがエッチなものを観ていると違和感があった。男の方に感情移入できないのだ。 それもそのはず。出演している男はだらしない体をしていて、自分とはまるで違う。 これじゃあ感情移入できるはずもないなと思い、今度は鍛えられた体をした男が出ているものにしたんだ。 そうしたら今度は女優の裸よりも鍛えられた男の体ばかりが気になってさ、いい大

    きっかけは単純にモテたいって思いだったんだ…