【台北=村上太輝夫】23日に始まった東京国際映画祭で、台湾代表団の名称をめぐり中国が圧力をかけ、双方が一部行事を欠席する騒ぎとなった。24日以降、中台の作品の上映は予定通り行われているが、台湾側の憤りは収まっていない。 台湾代表団は「台湾」の名称で参加した。これに対し、中国代表団の江平団長が23日の開幕行事の直前、ホテル内で台湾の陳志寛団長に「中国台湾」か、五輪などでの名称「中華台北」に改めるよう求めた。映画祭事務局が仲裁したが双方譲らず、グリーンカーペットを俳優や監督が歩くイベントやパーティーは中台とも欠席した。 「台湾」だけの呼称は「中国から独立した台湾」の意味ともとれる。中国側の要求は、台湾を不可分の領土とする立場を反映したものだ。ただ過去の同映画祭で「台湾」の名に中国が異議を唱えたことはなかった。 台湾では与野党を問わず強く反発している。呉敦義(ウー・トゥンイー)行政院長(首