【アテネ=末続哲也】先月6日のギリシャ総選挙(定数300)で移民排斥と緊縮策反対を訴え、21議席を獲得した極右政党「黄金の夜明け」の男性広報担当者、イリアス・カシディアリス議員(31)が7日、テレビの討論番組に出演中、激高して左派系女性議員を平手打ちした。 同国政治の混迷を象徴する騒ぎと受け止められている。 「ネオナチ党」と指摘される同党は17日に実施される議会再選挙でも議席を得る見通しだが、今月、アテネだけでも同党関係者の関与が疑われる移民襲撃事件が5件起きるなど騒動がたえない。 同議員は生放送の番組で、左派政党・急進左派連合の女性議員に過去の左派系学生襲撃事件への関与を指摘され、この女性議員にコップの水をかけ、さらに割って入った共産党の女性議員の顔を数回平手打ちした。