官公庁オークションへの出品が取り下げられた名古屋市電は、ガレージも含め老朽化が進む=愛知県日進市の市立東小で2024年4月16日午後4時24分、川瀬慎一朗撮影 小学校の敷地で眠っている名古屋市電(路面電車)を愛知県日進市が官公庁オークションに出品したところ、わずか5日で取り下げる事態となった。鉄道車両の出品は珍しく、行方が注目されていたが、待ったをかけたのは健康被害をもたらす「ある物質」。学校敷地の有効活用を目指していた市教委は、行き場を失った車両を前に途方に暮れている。【川瀬慎一朗】 この車両は、日進市役所の東約3キロにある市立東小学校の一角にひっそりと展示されている。1938年に製造された1400型ボギー車で、長さ約12メートル、幅約2・3メートル、高さ約3・8メートル。重さは14トンで定員70人。車両上部には行き先の「瑞穂区役所」や「金山橋」が掲示されている。 名古屋市が市電を廃止し