2023年の国内医療用医薬品売上高トップは、前年に続いて免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」(小野薬品工業)だったことが、調査会社エンサイスのスナップショットデータで明らかになりました。薬価ベースで1662億円を売り上げ、同「キイトルーダ」(MSD)との競り合いを制しました。上位10製品中6製品が1000億円を超え、うち4製品を抗がん剤が占めました。 キイトルーダ、オプジーボとの差詰める トップ10のうち4位までは前年と同じ顔ぶれ。ただ、その合計売上高は1兆498億円から1兆1209億円へと6.8%増加しました。23年の市場全体の成長率は3%台と見られ、上位への集中度がやや高まったといえそうです。 初めてトップ10入りしたのは、免疫チェックポイント阻害薬「イミフィンジ」(アストラゼネカ)、同「テセントリク」(中外製薬)、SGLT2阻害薬「フォシーガ」(小野薬品)、抗IL-4/13受容体
IQVIAは8月17日、2023年第2四半期(4~6月)の国内医療用医薬品市場が薬価ベースで2兆7934億円となり、前年同期比4.3%増だったと発表した。病院、開業医、「薬局その他」の3市場とも、前年同期の伸び率と比較して今期の伸び率はいずれも増加しており、コロナ禍からの市場回復が本格化していることが確認された。売上上位10製品のうち5製品はがん領域製品で、このうち4製品はオプジーボなどの免疫療法薬が占めた。 同社の市場データには新型コロナワクチン・治療薬の政府購入分は含まれておらず、一般流通品のみ反映されている。 文末の「関連ファイル」に、国内市場の22年第1四半期以降の四半期ごとの売上推移及び伸び率と、売上上位10製品の売上推移及び伸び率の資料を掲載しました。有料会員のみダウンロードできます。14日間の無料トライアルはこちら)。 23年第2四半期の国内市場の伸び率は4.3%で、前年同期
国内で事業展開する外資系製薬企業日本法人の2022年業績が出揃いました。前年との比較ができた13社の合計売上高は13.4%増で、国内市場の伸び(3.2%=IQVIA集計)を大きく上回りました。ただ、業績拡大は新型コロナウイルス感染症治療薬によるところも大きく、コロナ薬の有無で明暗が分かれた面もあります。 売り上げトップはアストラゼネカ 外資系製薬企業の業績発表は、薬価ベースか決算ベースか、為替の影響やライセンス収入を含むかどうかなど、企業によってまちまちです。そのため、集計は官報などに掲載される決算公告の数字をベースに行いました。新型コロナ治療薬・ワクチンを供給するファイザーは詳細を明らかにしていないため、集計対象には含まれていません。 決算公告で22年の業績が確認できた13社の合計売上高は2兆9798億円で、前年から3500億円増加しました。増収となったのは10社で、上位4社は2桁成長を
国内製薬企業の2022年度決算は、売上高が前年比で2桁の増加となった一方、営業利益は微増にとどまりました。ここ数年は、薬価制度改革の影響もあって国内市場が低迷しているものの、海外では大手の主力製品が売り上げを伸ばしています。こうした状況の中、主要28社の業績を5年前と比較してみると、全体では売上高は1.5倍、営業利益も1.4倍に拡大しました。ただ、中堅を中心に12社が5年前の利益水準を下回っており、優劣が鮮明になってきています。 28社で売上高49%増加も 7社は5年前下回る 集計対象としたのは、東京証券取引所に上場している主な製薬企業28社。いわゆる「4大臣合意」(16年12月に官房長官、厚労相、財務相、経済財政相が決定した「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」と題する文書)に基づいて18年度の薬価制度改革は、かつてないほど製薬企業の経営環境を悪化させ、国内市場の成長にブレーキをかけまし
IQVIAは2月17日、2021年の国内医療用医薬品市場が前年比2.2%増の10兆5990億円となったと発表した。国内市場が暦年で前年を上回るのは2年ぶり。21年は4月に初となる薬価の中間年改定が行われたが、抗がん剤や免疫抑制剤などが売り上げを伸ばし、市場を支えた。製品別ランキングでは、MSDの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」が3年連続のトップ。企業別では中外製薬が初めて首位に立った。 診断用検査試薬が上位10薬効にランクイン 国内市場が暦年で10兆円を上回ったのは7年連続。市場の内訳を見ると、▽病院(100床以上)4兆9100億円(前年比4.2%増)▽開業医(100床未満)1兆9860億円(1.4%減)▽薬局その他3兆7030億円(1.5%増)――だった。病院と薬局は2年ぶりにプラスとなったが、開業医市場は2年連続のマイナス成長だった。統計には、政府が一括購入している新型コロナ
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