新たなサービスを企画しても、組織の論理に阻まれ、実現せずに終わることは少なくない。価値ある企画をカタチにするためには、どのようなプロセスが求められるのか。まずは、自社の「価値」を顧客視点で解釈し直し、新たな可能性を探ることも選択肢の一つとなる。 越えられなかった壁 以前、ある企業の社長は信念をもって私にこう語ってくださった。「少子高齢化に伴う市場縮小を目前にし、変わる顧客に対してビジョンを刷新し、顧客を中心としたビジネスモデルに見直していく必要がある。売切りではなく、継続利用を促せるような関係性の構築を前提にしたい。そのためには顧客にとって価値あるサービスを提供する必要がある。力を貸してほしい」。 それを受け、弊社を含めて組成された組織横断のプロジェクトにおいて多くのサービスアイデアを導き、顧客体験の将来像を策定した。その後、事業部長たちを集め、変革の必要性を訴えると、各部長はこう主張した
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