現代倫理学入門 (講談社学術文庫) 作者: 加藤尚武出版社/メーカー: 講談社発売日: 1997/02/07メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 47回この商品を含むブログ (64件) を見る なんだろうこのゆるさは。 倫理学というのは直観と論理の緊張関係にあるもので、そこに入門するというのは、我々の倫理的直観が現実の適用事例においていかに欠陥を抱えており、それゆえ論理による正当化を必要とするものであるか、そして論理による正当化がいかに困難なものであるかを知ることだと思う。したがって入門のステップは二通りあり、一つは反直観的な事例を目白押しに呈示すること(によって倫理「学」の必要性を知らしめること)、もう一つは一つの事例・トピックについて様々な立場からの厳密な論理的正当化を紹介すること(によって倫理「学」の困難と面白さを知らしめること)だろう。 本書のような、様々なトピックについて様々