日本発の技術として海外からも高く評価される温水洗浄便座「ウォシュレット」。だが、この猛暑で「温かい便座はちょっと…」と尻込みしてしまう人も多いだろう。そこで今注目を浴びているのが、冷水仕様の「冷やしウォシュレット」だ。今年6月の発表以来、世界中から問い合わせが相次いでいる、この夏場対策用便座を作り上げた一人の男がいた。 「冷やしウォシュレット」を開発したのは、株式会社東京トイレット(TOTO)。一般の多機能トイレは年間通して便座や洗浄水に温水を利用しているが、夏場に入ると「尻がむれる」「温水が熱い」などの不満が多く寄せられていた。 そこで同社の商品開発部では、昨年から「夏でも快適なトイレ」の開発に着手。第1回企画会議開始2分で挙がった「温水の代わりに冷水を使ってみてはどうか」という誰でも考え付きそうな提案をそのまま採用した。 だが、机上のアイデアを現実のものにするのは簡単なことではない。開