一国の経済水準を長期的に高めていく「富国」には、公共投資と設備投資が重要な役割を果たします。逆に、ある国の経済を長期的に衰退させるのであれば、公共投資と設備投資を減らすように仕向けることが効果的です。 日本の実質公的固定資本形成は1995年度のピークからほぼ半減しています。 企業も設備投資から有価証券投資(→M&A等)に「投資」の内容を変化させています。 これでは日本経済が長期停滞するのは必然ですが、この背景には、過去20年間の「構造改革」で日本経済に仕掛けられた「投資させないための三点セット」 基礎的財政収支(プライマリー・バランス) 費用便益分析(B/C分析) 資本効率重視経営(ROE目標) があります。以下、順に見ていきます。 ケインズは大恐慌からの脱却には「国債発行→財政支出」が有効としていましたが、 デフレ不況をいかに克服するか ケインズ1930年代評論集 (文春学藝ライブラリー