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ブックマーク / tmaita77.blogspot.com (8)

  • 年収の官民差の国際比較

    7月30日の記事で類似のテーマを扱いましたが,そこで使ったのは個人の収入ではなく世帯収入,それも自己評定(社会全体の中でどの辺りと思うか)のデータでした。 それでもまあ,もっともらしい結果が出ましたが,個人の収入実額のデータを使った比較をしたいものです。ISSP(国際社会調査プログラム)の第4回「家族とジェンダー役割の革新に関する調査」(2012年)では,調査対象者個人の年収実額を尋ねています。また就業者に対し,公務員(public employer)か民間企業勤務者(private employer)かを問うています。 http://www.issp.org/index.php したがって,この調査のローデータを分析することで,各国の公務員と民間勤務者の年収分布を出すことが可能です。今回は,それをやってみようと思います。最近の日では公務員人気が高いですが,公務員の収入優位度は他国と比し

    年収の官民差の国際比較
    myrmecoleon
    myrmecoleon 2015/11/08
    公務員が少ないほど官民格差が大きい傾向。日本は公務員が少ない社会、か。
  • 保育所供給率と出生率の相関

    表記のテーマは,子育て施策関係者の大きな関心事でしょう。この点については,都道府県単位のデータによる分析はありますが,県という単位は大きすぎます。それに,都市と農村という基底的な条件の違いがあり,三世代世帯率のような,他の要因の影響が入ってくる恐れがあります。 そこで私は,大都市という基底的特性を同じくする東京都内23区のデータを使って,この問題を検討してみることにします。 まずは,出生率が区ごとにどれほど違うかを明らかにしましょう。出生率とは,2013年中に25~34歳の母親から生まれた新生児数を,同年1月1日時点の25~34歳の女性人口で割った値とします(分子・分母とも日人)。出産期の女性千人あたり,何人の子が生まれたかです。 たとえば足立区でいうと,分子は3274人,分母は38863人ですから,出生率は84.2‰となります。分子の出所は「東京都人口動態統計」,分母の出所は「東京都住

    保育所供給率と出生率の相関
    myrmecoleon
    myrmecoleon 2015/06/18
    「保育所供給率が高い区ほど,出生率が高い傾向がみられます。相関係数は+0.782であり,1%水準で有意です。」
  • 少子化の要因の2局面

    少子化が進行していますが,その要因は2つの局面に分けて考えることができます。①結婚しない男女が増える,②子どもを産まない夫婦が増える,の2つです。 ①については言わずもがなですが,②のほうはどうなのでしょう。結婚しても子どもを産まない,ないしはその数を抑える・・・。こういう夫婦も多くなっているのでしょうか。子どものいない共働き夫婦(DINKS)なんていう言葉も出てきていますしね。 私は,有配偶女性ベースの出生率を計算してみました。白書等で見かけるのは,全女性ベースの出生率ですが,ここでは夫のいる有配偶女性をベースに充てるわけです。こうすることで,非婚女性の量,すなわち未婚化の影響を除くことができます。 2010年の間に,25~29歳の母親から生まれた子どもの数は30万6,910人です(厚労省『人口動態統計』)。『国勢調査』から分かる,同年10月時点の20代後半の有配偶女性は130万3,21

    少子化の要因の2局面
    myrmecoleon
    myrmecoleon 2014/10/27
    出産は減っているが,パートナーのいる女性あたりの出産は増えている。ふむ。子どもを作らないような要素(経済問題とか)を持った男女が以前より結婚しにくくなってる,とかも考えられるかな。
  • 面グラフによる年収分布図

    誰もが関心を持つ年収分布ですが,官庁統計では,おおむね100万円刻みの分布が示されています。200万円台は何人,300万円台は何人,・・・1500万円以上は何人,というデータです。 これをグラフ化するとなると,各階級が全体に占める割合(%)を出し,それらをつないだ折れ線を描くのが普通でしょう。これがいわゆる,年収分布曲線です。 しかし,多くの属性の分布を比較しようという場合,何もの曲線を描くことになります。たとえば,20~50代の5歳刻みの年収分布を比べる場合,8の曲線を盛り込むことになり,非常に見づらくなります。グチャグチャです。 私は,この難点をクリアする技法として,面グラフによる表現を思いつきました。いくつかの事例を見ていただきましょう。まずは,男性有業者の年収分布の変化図です。 どうでしょう。年齢層ごとの年収分布を上から俯瞰する図法です。「失われた20年」と形容される,90年代

    面グラフによる年収分布図
  • 東京都内23区の学力の推計

    矢野和男氏の筆になる『データの見えざる手-ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則-』(草思社)というが話題になっています。アダム・スミスの「神の見えざる手」を模したグッド・ネーミングですね。 内容紹介の文章に,「人間の行動を支配する隠れた法則を方程式で表す」という一文があります。これは統計学の基テーゼであり,重回帰分析や数量化Ⅱ類なども,この考え方に依拠しています。 7月19日の記事では,所得,高学歴率,大学収容力という3要因から各県の大学進学率を推計する重回帰式をつくりましたが,今回は,子どもの学力についても同じことをしてみようと思います。タイトルにあるような,東京都内23区の学力の推計です。 東京都は毎年,独自の学力調査を実施しています。『児童・生徒の学力向上を図るための調査』です。私は都教委に情報公開申請をして,2013年度の都内市区別の結果を入手しました。地域分散の大

    東京都内23区の学力の推計
  • 結婚の希望と現実

    結婚相手を探しておられる女性のみなさん,現代ニッポンの未婚男性の年収は下図のごとし。昨日,ツイッターで発信した図では無業者を加えませんでしたが,ここではそれを加味した図にしています。資料は,2012年の総務省『就業構造基調査』です。 http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/index.htm パッと見で「こんなに低いの?」という印象を持たれたことでしょう。電車のつり広告で「20代女性が結婚相手に求める年収は600万」というフレーズをみたことがありますが,600万以上の者は,20代の未婚男性では0.7%しかおらず,30代でもわずか5.7%です。 現実に多いのは低収入層であり,私の年齢層の30代後半でも,半分が300万未満で,3分の1が200万未満のワープアです。 30代に焦点を当てて,未婚女性が結婚相手に最低限求める年収と,未婚男性の年収(上図)を照

    結婚の希望と現実
  • 都道府県別の大学進学率

    現在では同世代の2人に1人が大学に進学しますが,大学進学率は,この2年間続けて下がっている模様です。2011年春が51.0%,2012年が50.8%,そして2013年が49.9%なり。 これは浪人込みの進学率ですが,浪人込みの率なんて出せるのか,という疑問もあるかと思いますので,当局の計算方法を説明いたしましょう。 大学進学率とは,同世代のうちどれほどが大学に進学したかという指標です。ベースは高卒者ではありません。文科省の『学校基調査』からこの値を計算する場合,当該年に大学に入った者の数を,推定18歳人口(3年前の中学校・中等教育学校前期課程卒業者)で除すことになります。 http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm 分子の大学入学者数には,より上の世代(いわゆる浪人生)も含まれますが,当該年の18歳人口から

    都道府県別の大学進学率
    myrmecoleon
    myrmecoleon 2013/09/13
    「分子は当該県の高校出身の大学入学者数,分母は3年前の中学校・中等教育学校前期課程卒業者数」「各県の大学進学率は住民の所得水準と強い正の相関関係」
  • 自殺統計の2つの見方

    晴天の正月ですが,いかがお過ごしでしょうか。私は箱根駅伝に見入っていますが,タスキをかけて疾走する青年の姿って,いいですね。仕向け方次第で,青年は「輝く」存在なんだと思います。 さて,ブログも始動といきましょう。年明け早々物騒ですが,自殺統計のお話です。厚労省の『人口動態統計』から,毎年の自殺者数を知ることができます。この数を人口で除した値が,いわゆる自殺率です。自殺者が出る確率を表すものであり,人々の「生きづらさ」の量を測る代表的な指標として使われます。 ところで,もう一つの見方を立てることができます。全死因の中で自殺がどれほどを占めるかです。人が命を落とす原因がさまざまですが,そうした要因群の中で,自殺がどれほど幅を利かせているか,ということです。 自殺率が絶対量なら,こちらは相対量ということができましょう。このような観点を据えることで,通説とは違った側面が明らかになるかもしれません

    自殺統計の2つの見方
    myrmecoleon
    myrmecoleon 2013/01/05
    「こういう社会は,日本だけなのではないでしょうか」気になったのでWHOの統計調べたら15-59歳の死因の自殺比がダントツに高いのは確からしい。次点がアイスランド・韓国。/もっとも全体の死亡率はかなり低いが。
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