性別変更のアウティングに関する提訴後に記者会見する、原告代理人の仲岡しゅん弁護士(左)=大阪市北区で2019年8月30日午前10時27分、茶谷亮撮影 性同一性障害で性別変更したことを勤務先の病院(大阪府吹田市)で同意なく明かされ、同僚から差別的な言動を受けたとして、看護助手の女性(48)が30日、病院側に慰謝料など約1200万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した。性に関する情報を了解なく暴露する行為は「アウティング」と呼ばれ、原告は「こうした差別がなくなる社会にしたい」と訴えている。 訴状によると、男性として生まれた原告は、20代で女性への性別適合手術を受けた。性同一性障害特例法に基づき、2004年に戸籍上の性別を女性に変更。名前も変え、男性と結婚した。
岡山県警察学校(岡山市北区)で昨年12月、訓練中に当時教官の男性警部補に本物のナイフで胸を刺された元巡査の男性(19)が毎日新聞の取材に応じ、「何も知らないまま刺された。一般人なら逮捕されるのに、(警部補は)なぜ逮捕されないのか」と県警の対応の甘さに怒りをあらわにした。元巡査は県(県警)を相手取り、慰謝料など550万円の損害賠償を求めて岡山地裁に提訴しており、26日に初弁論が開かれる。 元巡査は、高校卒業後の昨年4月、警察学校に入り、警察官の道へ。昨年7月の西日本豪雨で大きな被害を受けた同県倉敷市真備(まび)町地区で人々を助ける機動隊員を見て、「柔道で鍛えた体力を生かして機動隊員になり人を助けたい」と夢を描いていた。
男とぶつかった場所の近くで、点字ブロックを使って歩く宮川さん=八王子市で2019年7月5日午後1時45分、安達恒太郎撮影 東京都八王子市の京王八王子駅前の路上で今月3日、点字ブロックの上を歩いていた全盲の男性が通行人と正面からぶつかり、白杖(はくじょう)が壊れた。つえを拾おうとかがんだところ、男の声で「目が見えないのに1人で歩くな」と言われ、右足を蹴られたという。けがはなかったが、相手はそのまま立ち去ったという。 被害に遭ったのはNPO法人「八王子視覚障害者福祉協会」副理事長で市内に住む宮川純さん(41)。3日午前8時ごろ、JR八王子駅前でバスを降り、歩いて職場の福祉事業所に向かう途中だった。予備のつえを使って職場に着くことができた。 散らばったつえの部品を拾ってくれた通行人が、ぶつかった相手は「20~30代のサラリーマン風の男」だったと教えてくれたという。宮川さんはぶつかった直後にスマー
安倍晋三首相が官邸で官庁幹部と面談した際に、首相官邸が議事概要などの打ち合わせ記録を一切作成していないことが、官邸への取材で明らかになった。官邸が面談で使った官庁作成の説明資料を終了直後に全て廃棄していることは毎日新聞の報道で明らかになっていたが、官邸による記録作成の有無は不明だった。首相の指示などが事後に検証できないブラックボックスになっている実態が一層鮮明になった。 官邸は記録未作成の理由について「官庁側の責任で作るべきものだ」と説明する。しかし、情報公開請求したところ、首相の下で災害・テロ対策や重要政策を担う内閣官房ですら、記録を作成していなかった。政府の公文書ガイドラインの解説集は「事案の決定権者への説明は記録を作成する」と例示しており、内閣官房の対応はガイドラインに反している可能性がある。
京都府の福知山市、宮津市、与謝野町にまたがる大江山連峰(最高峰・千丈ケ嶽、標高832メートル)の登山道で、3方向を示す案内板が風を受けて回転する様子を撮影した動画がツイッターに投稿され、「遭難する危険性が高まる」との声が相次いだ。設置した地元登山クラブが投稿に気づいて20日に修理したが、原因は不明。登山道の案内板は風雨などで誤った方向を指すこともあり、注意が必要と示された形だ。 投稿された動画には、「赤石ケ岳 45分」「千丈ケ嶽 80分」「加悦双峰公園 10分」と三つの方向を示す案内板が、風が吹いて約90度回転する様子が収められている。18日午後3時ごろ、登山していた静岡県の男性が撮影し、投稿した。21日午後6時時点で約150万回再生、約3万4000回転載され、「危ない」「遭難不可避」「命に関わるんじゃないか」などの書き込みが相次いだ。
見城社長が投稿した「謝罪」ツイート。実売部数について「本来書くべきことではなかった」などとつづっている 作家の津原泰水さん(54)が、幻冬舎のベストセラー「日本国紀」を批判したところ、同社から刊行予定だった文庫本の出版が取りやめになった問題で、同社の見城徹社長は16日、本の文庫化について「僕は反対していた」「実売○部(原文は数字)もいかなかった」などとツイッターに投稿した。見城社長は投稿を削除したが、非公表の「実売部数」を公にしたことに、作家などから「作家に対する敬意はゼロなのか」「編集者のモラルにもとる」など、厳しい批判が相次いでいる。【吉井理記/統合デジタル取材センター】 問題のツイートは、見城社長が文庫化取りやめについて、同社ではなく、津原さんから持ちかけられた、と主張する一連の投稿の一つ。同社が出した津原さんの1冊目の本について「僕は出版を躊躇(ためら)いましたが担当者の熱い想(お
2017年に愛知県内で抵抗できない状態の実の娘(当時19歳)と性交したとして準強制性交等罪に問われた男性被告に、名古屋地裁岡崎支部が「被害者が抵抗不能な状態だったと認定することはできない」として無罪判決(求刑懲役10年)を言い渡していたことが4日、分かった。判決は3月26日付。 公判で検察側は「中学2年のころから性的虐待を受け続け、専門学校の学費を負担させた負い目から心理的に抵抗できない状態にあった」と主張。弁護側は「同意があり、抵抗可能だった」と反論した。 鵜飼祐充裁判長は判決理由で性的虐待があったとした上で「性交は意に反するもので、抵抗する意志や意欲を… この記事は有料記事です。 残り329文字(全文611文字)
伊豆・三津シーパラダイスで生まれたゴマフアザラシの赤ちゃん=沼津市で2019年3月29日午後2時14分、石川宏撮影 静岡県沼津市内浦長浜の水族館「伊豆・三津シーパラダイス」で8年ぶりにゴマフアザラシの赤ちゃんが生まれ、一般公開されている。雄で、3月17日に生まれた時は体長85センチ、体重12キロだったが、同26日には約90センチ、約22キロにまで成長した。 母親のナナコが餌を食べなくなったことから、職員が出産を…
東京都福生市と羽村市、瑞穂町で構成される福生病院組合が運営する「公立福生病院」(松山健院長)で昨年8月、外科医(50)が都内の腎臓病患者の女性(当時44歳)に対して人工透析治療をやめる選択肢を示し、透析治療中止を選んだ女性が1週間後に死亡した。毎日新聞の取材で判明した。病院によると、他に30代と55歳の男性患者が治療を中止し、男性(55)の死亡が確認された。患者の状態が極めて不良の時などに限って治療中止を容認する日本透析医学会のガイドラインから逸脱し、病院を監督する都は6日、医療法に基づき立ち入り検査した。
パンプス強制への反対署名を呼びかけている石川優実さん=東京都千代田区で2019年2月1日、根岸基弘撮影 「職場でのパンプス着用の強制をなくしたい」と訴えるインターネット上の署名活動への賛同者が1万人を超えている。署名活動を始めたグラビア女優でライターの石川優実さん(32)は「厚生労働省にパンプス強制を禁止する通達を各企業に出すよう求めたい」と協力を呼びかけている。 活動はインターネット署名サイト「チェンジドットオルグ」で展開している。石川さんは1月、ツイッターで「女性が仕事でヒールやパンプスを履く風習をなくしたい」と問題提起。リツイート(拡散)が3万件に達し、性被害を告発する米国発の「#MeToo」にならい、靴と苦痛をかけて「#KuToo」というハッシュタグ(検索の目印)も登場した。そこでは、 <マナーとされてる因習で、体が痛めつけられている>
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