情報衛星、貢献見えず=災害対応も機密の壁−専門家「公開、活用を」 情報衛星、貢献見えず=災害対応も機密の壁−専門家「公開、活用を」 大規模災害への対応も運用目的に掲げられている政府の情報収集衛星(IGS)。東日本大震災では、活用実態が見えない。政府は「利用できるものは利用している」(枝野幸男官房長官)と強調するが、具体的内容は「国家機密」と説明がないまま。多額の予算を投じたIGSの「沈黙」に、防災の専門家からは「もっと活用すべきだ」との声が上がっている。 IGSは1998年の北朝鮮のミサイル発射を受け、事実上の偵察衛星として導入が決定。2003年の打ち上げ以降、運用費など総額7000億円が投じられた。 大規模災害時の被害状況把握には、広範囲を観測できる人工衛星の画像データが重要な役割を果たす。今回の震災でも、宇宙航空研究開発機構の衛星「だいち」が被災地の画像を随時公開。福島第1原発事故