政府は24日閣議決定した12年度予算案で、小惑星探査機「はやぶさ2」に今年度と同額の30億円を計上した。震災からの復興を最優先するため、財務省は宇宙予算を見直す方針を明らかにしていた。文部科学省が要求していた73億円の半額以下だが、文科省は「14~15年の打ち上げ目標は変更せずに済むめどが立った」としている。 はやぶさ2は、小惑星で生命の起源とされる有機物を含む試料の採取を目指す探査計画。総事業費は289億円。文科省は今後圧縮を検討するが、実現のためには13年度以降の開発費を大幅に積み増す必要がある。 一方、米国のGPS(全地球測位システム)に代わる「日本版GPS」の構築を目指し、システムを担う「準天頂衛星」に内閣府の要求額41億円を大幅に上回る106億円をつけた。現在は初号機「みちびき」1基のみが運用中。政府は10年代後半をめどに、日本上空を24時間カバーできる4基体制を整える計画で、今