ローマ法王フランシスコは12日、オスマン・トルコ帝国末期の1915年に多数のアルメニア人が殺害された事件について「20世紀最初のジェノサイド(民族大量虐殺)」と非難した。トルコ政府は強く反発し、AP通信によると、同国外務省は同日、駐バチカンのトルコ大使を召還することを明らかにした。 法王は昨年11月、国民の大多数がイスラム教徒のトルコを訪問し、異宗教間の融和を訴え、過激派組織「イスラム国」によるテロや暴力の根絶に向けてイスラム圏との関係強化を図ったばかり。今回の発言をめぐり、ローマ法王庁(バチカン)とトルコとの関係が悪化する可能性がある。 トルコ外務省は声明で「法王の発言は偏見に基づいており、トルコ国民は認めない」などと述べた。(共同)