【上海=河崎真澄】中国国営新華社通信は3日、中国で製造された高速鉄道車両「和諧号」(CRH380A型)が、山東省と安徽省の間で行われた同日のテスト走行で時速486・1キロを記録したと伝えた。この車両が9月に記録した416・6キロに加え日本の新幹線の最高記録443キロも抜いた。 新華社電は「高速鉄道の奇跡」と評して「世界のリーダーになった」などと興奮気味に伝えているが、中国が国産と銘打つ車両はデザインも技術も日本の新幹線の“模倣”ばかり。しかし、そこには触れず、海外市場に売り込む作戦だ。 この車両は10月に開業した上海〜浙江省杭州間の路線で実用化ずみ。来年10月に開業する北京〜上海間の路線にも投入される。最高時速350キロで営業運転して、北京と上海を最短で約4時間半で結ぶ計画だ。 フランスの高速鉄道TGVはテスト走行で、574・8キロを達成している。