製造業の分野では、あらゆる機器にセンサーや制御装置など搭載し、これらをネット上で統合することで高度なサービスを提供しようという新しい試みが進んでいる。すべてのモノがネットにつながることから、こうした一連の仕組みをモノのインターネット(IoT)と呼んでいる。 IoTが普及すると、これまでモノを作るだけだった製造業が巨大なサービス産業に変貌する可能性が見えてくる。各社が対応を急いでいるのは、IoTの普及によって従来の業界秩序が激変する可能性があるからだ。 これまでIoTの分野をリードしてきたのは主にドイツ勢と米国勢である。ドイツでは2013年4月、製造業大手のシーメンス、ボッシュ、IT大手のSAPなどが参画して「プラットフォーム・インダストリー4.0」を設立。技術仕様の標準化に乗り出していた。一方、米国ではGE(ゼネラル・エレクトリック)、IBMなどが中心となって2014年3月「インダストリア