(CNN) 今年異例の3期目がかかるインドのナレンドラ・モディ首相は政教分離の原則を度外視する中、論争の的となったヒンドゥー教寺院の落成式を行った。モディ氏が式典を執り行ったことについて、専門家からは、インド建国の理念である世俗主義からの大幅な方向転換を象徴するものだとの見方が出ている。 モディ氏は先月、ヒンドゥー教の聖都アヨディヤで、ヒンドゥー教の寺院「ラム・ジャンマブーミ・マンディール」の落成式を執り行った。2014年にモディ氏が率いるヒンドゥー教至上主義を掲げる政党「インド人民党(BJP)」を政権へ押し上げる要因となった、長年の公約を果たした形だ。 モディ氏はヒンドゥー教のラーマ神を祭る新たな寺院で、「(今日は)新しい時代の始まりだ」と発言した。「何世紀も待ちわびた末に、ラーマ神が降臨した」 モディ氏の「聖なるインド」構想は、近代インド建国の人々が思い描いた思想とは程遠い。権力を握っ
![モディ首相の「聖なるインド」構想、宗教的少数者が疎外される恐れ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2ac7d72c94bbc922cf0b30cf5826b89bb356e179/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.cnn.co.jp%2Fstorage%2F2024%2F02%2F11%2F4857916a09ada995b78bc8057c290c69%2F240122152928-03-ayodhya-temple-inauguration.jpg)