新潟県上越市で北陸新幹線の平成26年開業に向けて市名変更の運動が起きている。市内唯一の新幹線駅を管轄するJR東日本が「上越線」「上越新幹線」との混同を避け、駅名に“上越”を採用しないという憶測が広がっているため。運動を進める「市名を考える市民の会」(長井泰雄代表)は11月末に変更の必要性を説く小冊子「上越市でいいんですか?市民が誇れる市名を!」を発刊、運動に本腰を入れる。 「頸城野(くびきの)市は十分、検討に値する案です」。市民の会が先月29日に上越教育プラザで開いた小冊子の出版記念講演会「市名・地名を考える」で上越市の新しい市名候補が飛び出した。声の主は地名の専門家で講師の楠原佑介氏(埼玉県上尾市在住)。 地名資料室・地名110番主宰、正しい地名を復興する運動世話人の楠原氏は「国、郡、郷のレベルで、頸城は日本列島で1000年以上たった1つしかなかった。ほかとの識別性が高い地名です」と