高校時代の活動や人物像などを評価し、書類審査や面接などで合否を決めるアドミッション・オフィス(AO)入試を見直す動きが広がっている。国公立では初めて実施学部が減少、私立でも縮小や廃止を打ち出す大学が出始めた。受験関係者は「大学が一般入試でしっかりと学力を見る傾向にある」と指摘。「個性より学力」の傾向が強まりつつあるようだ。 文部科学省の国公立大の平成24年度入試概要によると、東京工業大工学部や北九州市立大外国語学部など5大学5学部で新たにAO入試を導入するが、東工大理学部や京都府立大の文学部、生命環境学部など5大学6学部が廃止。AO入試を実施する大学数は今春と同じ69大学で、学部数は1減の172学部となる。国公立でのAO入試実施初年度となる12年度から初めて学部数が減少した。 AO入試は、「個性的な学生の獲得」を目的に私立を中心に導入が進み、国公立では12年度に東北大や筑波大などが初めて導