【テヘラン共同】米国とイランの対話仲介を試みた安倍政権が緊張緩和に向け、数千億円相当のイラン産原油と米国産穀物を、日本を舞台に物々交換する案を極秘に提示していたことが7日、イラン政府筋の話で分かった。トランプ米政権も日本に大筋了承の意図を伝えていた。紛争が現実味を帯びる状況下、両国の主要産品取引で対話を促す奇策。安倍中東外交の内幕が明らかになった。 安倍晋三首相が昨年6月、現職として41年ぶりにイランを訪問した際の首脳会談で提案、取引成立の見返りに米国との対話に応じるよう働き掛けた。制裁回避を狙ったぎりぎりの折衷案にイランは関心を示した。