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ブックマーク / daen.hatenablog.jp (3)

  • 「なぜ人を殺してはいけないの?」に、ニーチェがマジレスしたら - 誰が得するんだよこの書評

    どうなるんだろう。 というわけで、ニーチェ「善悪の彼岸・道徳の系譜」の解説です。ニーチェは哲学や政治学をやるのなら必読だと思うのですが、いかんせん文学的な表現が多すぎて何を言っているのかよくわかないと投げ出す人もいるんじゃないですかね。というわけでニーチェの思想で一番使える「相対主義」にしぼって説明します。 通常の哲学とニーチェの哲学の違い 哲学は形而上学とも呼ばれています。メタフィジカルな学問だというのです。つまり物理的・現実的(フィジカル)なことにたいしてどのように人間が取り組むかという、現実(フィジカル)より上位(メタ)の構造・ルールについて研究するのです。たとえば、人間の肉体がどのような仕組みで動いているかというのはフィジカルな話ですが、人間はどのように生きているのか・どう生きるべきなのかというのは、メタフィジカルな話です。 さて、ニーチェがやっているのは通常のメタフィジカルな話で

    「なぜ人を殺してはいけないの?」に、ニーチェがマジレスしたら - 誰が得するんだよこの書評
    nagaichi
    nagaichi 2010/05/05
    10億光年彼方の知的生命体にとって、地球生命が全滅しようが、人類が死に絶えようが、そりゃ善でも悪でもないって認識するくらいには俺も「相対的」で「政治的」です。それがどうした、俺は人間だもの。
  • ディアスポラ / グレッグ・イーガン - 誰が得するんだよこの書評

    文学というメタゲームへの最終兵器にして史上最も難解なSF。あるいは「火の鳥 ハードSF篇」。グレッグ・イーガンは多分この作品で文学を終わらそうとしている。「批評の終着点はどこか」では批評のメタ構造ゆえに、究極の文学・究極の批評などありえないことを論じました。しかしもし、究極の文学がありえるとしたら、それは批評のメタ構造そのものを捉え批評するような、批評というゲームをクソゲーだと気づかせてしまうようなそんな作品になるはずです。それが「ディアスポラ」です。 ストーリーはクラーク「幼年期の終わり」や小松左京「果てしきなき流れの果に」のテーマである「人間の存在は宇宙でどのような意味を持つのか」という王道を突っ走るもの。しかも既存のどんなSFよりも深く難解に。エンタメとしては限りなく終わっていますが、SFとしてはひとつの到達点を見たと評価します。舞台は30世紀で人類のほとんどは肉体を捨て、人格や記憶

    ディアスポラ / グレッグ・イーガン - 誰が得するんだよこの書評
    nagaichi
    nagaichi 2010/03/02
    あまり難解難解言わないでほしい。細部は難解だけど、梗概は文系アタマの俺でも楽しめる作品なんだから。
  • 人間原理って新手の妖怪なんじゃないか - 誰が得するんだよこの書評

    そもそも妖怪とはなんでしょうか? そんなものが実際にいるわけが無い、妄想やファンタジーにすぎない、と大半の方が考えているでしょう。その通りです。妖怪とはその定義上「存在しないもの」なのです。しかし多くの民俗資料ではその妖怪があたかもいるかのように言及されており、絵までついているものもあります。これはなぜでしょうか? 妖怪とは客観的な事実としては存在しません。しかし個人の主観の中には確かに存在するのです。 私たちは理不尽さに耐えられない 例えば、子どもが突然消えた、という事件が起こったとしましょう。そんなことは常識的に考えて起こりえませんから、何らかの事故に遭った、誘拐された、という可能性をまず考えます。そしてその線に沿って必死に捜索するでしょう。それで無事見つかればいいのですが、それでも発見できなかったらどうでしょうか。事件当初はまだいいですがそのうち時間も人も割けなくなっていきます。なぜ

    人間原理って新手の妖怪なんじゃないか - 誰が得するんだよこの書評
    nagaichi
    nagaichi 2009/05/03
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