先日『元年春之祭』を課題本にして翻訳ミステリー読書会を開催し、そのレポートがこちらのサイトに掲載されました。 元年春之祭 (ハヤカワ・ミステリ) 作者: 陸秋槎,稲村文吾 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2018/09/05 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3件) を見る 『元年春之祭』は、歴史ミステリーであり、いま注目のアジアミステリーでもあり、”読者への挑戦状”が登場する本格ミステリーでもあり、ふたりの少女の成長を描いた青春小説でもあり、そして “百合” ミステリーという裏の顔(?)もあります。 百合の面白さは「人間関係」の面白さだと思います。学園のような、閉じられた狭い世界の中だからこそ、互いに対して過剰になってしまう感情のぶつかり合いに惹かれます。 歴史上、“女性の世界”は、“男性の世界”に比べて、常に狭い中に閉じ込められてきましたよね。端的に言えば「家」ですが。