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ブックマーク / koken-publication.com (3)

  • 台湾の現在地【清水麗】【川上桃子】

    『公研』2023年9月号「対話」 ※肩書き等は掲載時のものです。 複雑な歴史を歩んできた台湾。日から見える「親日台湾」という姿は一面的でしかない。 国際社会の注目が高まる今、台湾をどう捉えればよいのだろうか。 アジア経済研究所 地域研究センター上席主任調査研究員 川上桃子 × 麗澤大学外国語学部教授 清水麗 30年前には注目されていなかった台湾 川上 日は「台湾の現在地」というテーマで清水さんとお話していきたいと思います。近年、日でも台湾有事や半導体サプライチェーンへの関心が高まり、台湾政治や経済、歴史への関心も高まっています。清水さんも私も1990年代から台湾を研究してきましたが、台湾がこれほど注目を集めるようになるとは思いもよりませんでしたね。 清水 そうですね。ここまで人々の関心を呼ぶようになるとは思ってもいませんでした。現在、私は日台関係史や台湾の外交史を研究していますが、

  • 時代考証という仕事【呉座勇一】

    『公研』2021年2月号「めいん・すとりいと」 呉座 勇一 2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の時代考証を、歴史学者の坂井孝一さん、木下竜馬さんと共に行うことになった。主人公は、承久の乱で後鳥羽上皇を破った鎌倉幕府2代執権北条義時(北条政子の弟)で、小栗旬さんが演じる。脚は三谷幸喜さんである。 さて、時代考証の仕事とは何か。基的な業務は、三谷さんの台草稿を読んで、事実関係(いつ、どこで、誰が、何をしたか、など)の誤りを指摘することだ。 しかし、それだけではない。三谷さんが誤解・勘違いをしているわけではなく(むしろ、そういう事例は少ない)、意図的に歴史的事実と異なる話、史実として確認できない話を書くことがある。いわゆる脚色・創作である。 一例を挙げよう。史料にはAという人物が行ったと書かれている出来事を、Bという人物の話に改変する、ということがある(Aは劇中に登場しない)。

    時代考証という仕事【呉座勇一】
    nagaichi
    nagaichi 2021/03/05
    時代考証はもっと風俗考証に寄ってるものだと思ってたんだがね。
  • ガンダム監督の「敗北者宣言」【富野由悠季】

    『公研』2020年8月号 第 606 回私の生き方 富野 由悠季・アニメーション監督 父への疑念 ──「富野由悠季の世界」展が昨年6月より開催されています(現在中断中、再開は9月の予定)。 富野 今回の「富野由悠季の世界」展で「与圧服」の写真を展示しています。これの開発に父が関わっていて、家に資料が残っていました。 この機会でしかできない話を一つさせてください。父の経歴についてです。父は昔の中学を卒業したあと、東京府立化学工業学校(化工)という専門高等学校へ進んでいます。父のアルバムにあった化工の写真を見ると、3階建てのコンクリート校舎の中央に時計塔があり、石積みの外壁の正面には三つのアーチ状の飾りが施された扉がある立派な建物でした。その前に軍人たちが集まっている写真は、子供の頃は軍の部隊写真だと思っていた。ところが、父は「俺の学校なんだ」と言っていました。 僕はそのアルバム写真を子供の頃

    ガンダム監督の「敗北者宣言」【富野由悠季】
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