大阪市の橋下徹市長は、大阪府外から、西成区にある日雇い労働者の街「あいりん地区」周辺に転入してくる子育て世代を対象に、市民税や固定資産税を一定期間免除するなどの優遇措置を盛り込んだ「西成区特区構想」を打ち出した。「西成区が変われば大阪が変わる」、「西成区をえこひいきする」と公言する橋下氏は、区政運営に直接関与する“直轄方式”を表明した。 しかし、現地で日雇い労働者たちの声を聞くと、橋下氏に対する不満の声も多い。 「橋下さんが大阪府知事時代、府に55歳以上の日雇い労働者による清掃事業の拡大を求めたが、財政難を理由に応じてもらえなかった。橋下さんは『弁護士時代から西成区のことはよく知っている』というが、ホンマにどれだけわかってくれとるんかな。 新住民があいりん地区周辺に来れば、“治安をどうにかしろ”と言い出すに決まっとる。警察を増員するんやて? そうなれば、“寝た子”を起こすことになるで」 「