ブックマーク / boogyman.hateblo.jp (2)

  • 東京、選択、祈り――『天気の子』雑感 - boogyman's memo

    新海誠は「東京」の人だ。東京生まれという意味ではなく、東京を眺め続け、絵筆を取る人。都市の象徴たる高層ビル群を、せわしなく人の行き交う駅のプラットホームを、線路の脇に植えられた桜並木を、東京を彩る景色として描いてきた。『天気の子』は最新の「東京」アニメーションと呼べる作品だ。東京に家出してきた森嶋帆高は高い現実の壁に阻まれ、困窮する中でひとりの少女と出会う。祈ることで晴れにする力を持つ少女、天野陽菜。そんな孤独な少年と"晴れ女"のふたりは、ある選択によって世界の形を決定的に変えてしまう。 その物語の文脈は一見、かつて少女を救うのか、世界を救うのか、選択の銃口を突き付けた『雲のむこう、約束の場所』に似ている。陽菜を救うため、懸命に走る帆高が見上げる巨大な積乱雲は、遠くそびえるあの「塔」のようだったし、意図的にイメージを重ねているのかもしれない。しかし人々の嘲りや警笛を物ともせず、ひたすらで燃

    東京、選択、祈り――『天気の子』雑感 - boogyman's memo
    nagikoH
    nagikoH 2019/07/24
  • 新海誠が描いてきた雨――『天気の子』公開に寄せて - boogyman's memo

    新海誠監督の最新作『天気の子』の公開がいよいよ目前まで迫っている。 予告編を見ても明らかなように『天気の子』のテーマに「雨」が深く関係しているのは間違いない。連日降り続く雨と“100%の晴れ女”というキーワード、それが世界をどんな風に動かしていくのか、封切りが待ち遠しい。 ところで、新海誠監督は「雨」に並々ならぬ思い入れを持つひとだ。その結実した形のひとつが様々な雨によって移り変わる心情を細やかに描いてみせた『言の葉の庭』であり、「雨と新海」の極北といってもいい。 では、新海誠がいつから雨を降らせてきたのかというと、古く自主制作時代からだ。 季節は春の初めでその日は雨だった。だからの彼女の髪も僕の体も重く湿り、辺りは雨のとてもいい匂いで満ちた。 1999年公開の短編アニメーション『彼女と彼女の』はこんなモノローグで始まっている。ブレてないな、と思わせるのは、ただ雨が降っている状態を描くの

    新海誠が描いてきた雨――『天気の子』公開に寄せて - boogyman's memo
    nagikoH
    nagikoH 2019/06/22
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