いまや日本の全発電量の26%を占めるまでになった原子力発電だが、福島原発事故を機に、「原発はないほうがいいのでは」との声も上がる。だが、いまさら生活は変えられるのか? 「原子力がなくても、現在の火力と水力だけで充分にまかなえます」というのは、京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏だ。 「日本では、使われていない火力の発電所が相当数あるんです。そういった発電所を稼働させれば、原発を全部止めて、廃炉にしても問題ない」。東海地震の予想震源域にある浜岡原発をはじめ、即刻すべて止めるべきと、小出氏はいう。 世界にはすでに“脱原発”に踏み切った国が存在する。イタリアだ。1986年のチェルノブイリ原発事故を受け、イタリアは1987年に国民投票を実施。当時稼働していた4か所の原発を順次閉鎖することを決定した。現在も続いている解体作業は2019年までには終える予定だという。 しかし代償として、エネルギー需要の
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