第3回「トラフィック膨張に技術の進歩が追いつかない」では,トラフィック増加への対策の現状と課題を述べた。今回は,第3回で述べたような従来のアプローチとは異なる手法で,トラフィック増加を乗り越えようとする試みを見ていく。なお,「ユーザーへの課金体系などインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)の収益モデルを見直す」という方法もあるが,ここでは技術的対策に絞って説明する。 第3回で紹介した帯域制御は,トラフィックの流量をコントロールする仕組みだった。その一方で,キャッシュ・サーバーの配置やP2P技術の利用によって,インターネット全体でトラフィックの流れを平準化しようという試みがある。 総務省の「インターネット政策懇談会」では,トラフィック増加への対策として(1)キャッシュ・サーバーの地方展開,(2)位置情報を利用した高度なP2Pアプリケーションの利用――を挙げている。 現在では,コンテンツ
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