東京都多摩地域の井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が検出された問題で、都が汚染によって取水を停止した井戸が11の浄水施設(7市)の34本に上ることが、都水道局への取材で分かった。3施設の5本は判明していたが、対象範囲が拡大した。一部浄水施設では約15年前から高濃度で検出されており、市民団体は「都は汚染源を早く特定し、対策をとってほしい」と訴える。(松島京太) 有機フッ素化合物 PFOSやPFOAなど多数あり、総称はPFAS(ピーファス)。水や油をはじく性質があり、泡消火剤や塗料、フライパンのコーティングなどに幅広く使われてきた。環境中でほとんど分解されず、人や動物の体内に蓄積されやすい。がんや心疾患による死亡リスク上昇との関連や、出生体重が減少する恐れが指摘され、近年、国際的に使用の禁止や規制が進む。日本の水道水などの暫定目標値はPFOSとPFOAの合計が1リットル当
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