「画期的な一歩です」。京都朝鮮第一初級学校(現・京都朝鮮初級学校)の関係者はほっとした表情を浮かべた。「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の会員らによるヘイトスピーチ(差別的憎悪表現)をめぐる訴訟で、在特会側の上告を退けた最高裁決定。絶えないヘイトスピーチの歯止めになり得る司法の判断に、関係者は期待を寄せている。 【写真】最高裁の決定を受けた記者会見で語る京都朝鮮学園の柴松枝理事=10日午後6時、京都市中京区、大久保貴裕撮影 決定を受け、京都朝鮮初級学校を運営する京都朝鮮学園の柴松枝(シソンジ)理事(72)らは10日夕、京都市内で急きょ記者会見を開いた。柴理事は「全国の朝鮮学校を守る重要な足がかりになることが期待されます」と述べて、こう続けた。「子供たちの明るい笑顔を取り戻すために努めてきました。民族的誇りを育み、社会の一員として成長していく環境を守っていきたい」 確定した7月の大