関越自動車道の事故で問題が指摘されているツアーバスについて、国土交通省が約1年半前に、旅行業者を指導する観光庁に対し、問題点の通知を徹底するよう総務省から勧告されながら、通知を一度も行っていなかったことが1日、わかった。 総務省は「事業者への監視が甘い」としている。 ツアーバスを運行する貸し切りバス事業者は、道路運送法に基づく規制を受ける一方、ツアーを企画する旅行業者は同法の規制を受けず、指導・監督は旅行業法に基づいて観光庁が行う。 旅行業者からの無理な要求を断れなかったバス事業者が、運転手に最長乗務時間を守らせないなど法令に違反する恐れがあるとして、国交省は2008年10月、法令違反に旅行業者の関与が疑われる場合は、観光庁に通知する制度を整えた。 さらに、総務省は10年9月の行政評価で、国交省から観光庁への通知や、旅行業者の指導を徹底するよう勧告。総務省の調査では、バス事業者から「旅行業